第6話やはり卑弥呼様は只者じゃなかった。これが国の支配者のカリスマと霊力か

「そなたが魏の使いと嘘を付いた未来からの使者かの」


なんで俺達の正体ばれてるの?そんな素振り一切見せなかったはずなんだが。考えられるのは鬼道と呼ばれるものの未来予知か。まさか未来から、来たことまで予測するとは。とんでもない未来予知能力。これが弥生時代の呪術の世界で最高峰と呼ばれた卑弥呼さんの実力か。その才能は化け物だな。


「はい自分等は未来から来ました。率直に言います。ある組織に攻撃されてませんか?」


すると卑弥呼さんは苦虫を噛み潰したような顔をした。やはり未来から、どこかの組織が来て抗争をしてるってことだな。この時代は他の国とも抗争をしていたはず。二つから攻撃されたら、国の体力が持たないよな。


「そうじゃな。確かに急に現れた国に攻撃をされておる。それも見たことない怪物をつれてな」


異世界から、連れてきたものか。そいつらを滅するのが俺達の役割でもある。ここから中学生じゃ体験できない戦争になるが、俺達はそれを覚悟の上で、講義を受けて、実践練習をしてきた。だから邪馬台国を守り、過去を変えさせたりはさせない。過去を守るのが俺達の役割だ。そのためにかなりの金額をもらっているしな。最初のお金と給料もな。それに邪馬台国が潰れると、今の日本はなくなる。それだけは防がなければならない。


「それを滅するために俺達はこの世界に来たんです。そいつらを倒すのを手伝わせてください」


「うむ分かった。そなた達は怪物を倒すために来た魏の使者ということにしておこう。魏の国は神聖視されておるから、多少の未来の技術を使っても問題なかろう」


「それじゃそいうことで、自分達はとりあえず仲間達を探してきます」


相手は何人か分からない今できることは仲間を集めることだろう。もしかしたら、もうすでにクラスメイトは情報をつかんでいる可能性があるからな。まぁ能力は誰が高いかはある程度しか分からないが。無水は努力をしないが、頭の回転が早いことは分かるがな。イケメンに何物も与えすぎだと、神様に抗議したいくらいだ。


「そうじゃな。それがいいの」


「それじゃ俺達はもう行きます。それでは失礼しました」


俺達は邪馬台国の宮殿からでた。それにしてもあのオーラは凄かったな。カリスマ性のある人ってあんな感じなんだろうな。アイドルを生で見るよりも纏っているオーラが凄かった。


「それにしても凄かったね、卑弥呼さんって。あんなに霊力ある人見たことないよ。これから平安時代に行ったら、陰陽道全盛期の頃の陰陽師を見るから、もっと凄い人いるのかな」


やっぱり卑弥呼さんは霊力も半端なかったんだな。さすが鬼道でトップを張っているだけはある。弥生時代の呪術師も侮れないな。卑弥呼さんは日本にとってはキーマンになる存在だろう。だから卑弥呼さんを守らなくてはならない。早いところ敵を片付けるか。難易度が高くないから、最初の過去に飛ぶ場所に選んだだろうし。


「卑弥呼様はどうでしたか?」


さっきの案内してくれた人が話しかけてきた。その様子はうちのトップは凄いだろうという雰囲気をしていた。まぁあれだけの人物なら自慢をできるだろうな。


「凄かったですよ。私あんなに霊力が高くて、カリスマ性のある人始めて見ました」


「そうでしょう。魏の使いの人にもそう思ってもらえて嬉しいです」


「それで、俺達と同じような服装の人見ませんでしたか?」


「一支国の方に何人か見かけたらしいです。今こちらに連れて来てるみたいです。中心地に行きたいみたいなので」


一支国がどの辺にあるか分からないから、何日かかるか分からないな。まぁ気長に待つか。あっちも水澄がいるから、こっちを必死に探しているだろうから、すぐに見つけるだろうし。水澄はそれだけ貴重な戦力だからな。俺はおまけみたいなものだが。


「それじゃ気長に待ちますよ。水澄周囲に霊気の反応感じないか?」


「うーんセンサーには引っかかってないよ。近くまで来たら、教えるよー」


半径一キロメートル以内には以内ってことか。とりあえずは俺達だけで情報を集めるか。敵の数と敵の国と総大将とか。まぁ幹部クラスは来てないだろうな。もしそうだったら、封魔師を送り込んでくるはずだし。


「そうか、それじゃとりあえずはここで情報収集しながら、クラスメイトが来るのを待つか。敵によっては人数が必要だからな」


「そうだね、それがベストかな」


「滞在するなら、うちを使ってください。うちは一般の身分のなかでもそこそこお金は持っているので、生活には困らないでしょう。それに水澄さんは大人の家に行くと、下劣な目で見られる可能性が高いので」


それはあり得るな。魏の使いってことになっているから、なにかをしてくることはないないだろうが、下劣な目で見てくるのは確かだろう。美少女だから、触るくらいはしてくるかもしれない。


「そうさせてもらいます。名前をお伺いしても?」


「私は曽良紅海といいます。以後お見知りおきを」


「俺は柳生隆之助といいます」


「私は水澄るなといいます」


「これから邪馬台国にいる間は面倒を見ますので、よろしくお願いします」


『よろしくお願いします』


寝泊まりできるところも決まったわけだし、国の軍事力を見てみたいな。明日お願いしてみるか。そう思っていると、曽良さんの家に着いたので、中に入った。






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