復讐編Ⅵ

「そ、そんな昭平氏…」

「おいおい、まじかよ…」

案の定2人は驚いていた

明の場合友達だったから悲しむのは当然だ、そして初めて人が死ぬのを見る毒島が驚くのも当然だ、だが王女だけは違う

「あら、まさか自分の仲間も殺してしまうなんて」

この女は俺が昭平を殺した事に驚いてるんじゃない、俺が想像と違う動きをした事に驚いてる、やっぱりこの女異常だ

「別にいいだろ?これで俺は前より強くなった文哉殺すなら俺は出来るだけ強くなった方があんたも都合がいいだろ?」

「まあそうですね、良しとしましょう草薙さんの死体はこちらで処理します」

「いいのか?今殺しちゃったら文哉達にも疑われるんじゃないか?」

「どうせ後数日もしたらあいつを殺すんだ、関係ねぇよ」

今の俺ならあいつを殺す事もなんて簡単だ、それなら早めに殺して能力を奪った方がいいに決まってる

「よ、よくも…昭平氏を…」

そんなことを考えてると横で明がブツブツと何かを言っていた

「なんだ?お前もあいつのこと好きじゃなかっただろ?友達が居ねぇからつるんでただけだろ?気にすんなよ」

「そんなわけあるか!!昭平氏は僕の大切な友達だ!!しね!!!<ダークフレア>」

「へぇ?俺とやる気か?陰キャ風情が調子に乗んなよ<身体強化>」

明の放ったダークフレアを俺は避ける事もガードする事もせずただ俺は受けきった

「鬼頭!?大丈夫か!? え…?無傷…?」

「ゴタゴタうっせぇな、こいつの攻撃が今の俺に聞くわけねぇだろ」

「な、なんと…それなら!!僕の最強スキル<残影刃>」

明は俺の前に姿を消した、だがそれはもちろん逃げた訳ではない

バン!バン!

地面や天井を蹴る音が聞こえる、どうやら明の新スキルは姿を見えなくし高速で剣を飛ばし攻撃してくるようだ、たしかに強力だ、だがな

「もらった!」

「何がもらっただよ、馬鹿か」

「がはっ!?」

こいつのスキルは強力だ、だがそれは俺とこいつの能力値が同一の場合だ

「お前は馬鹿か?こんなにも能力値に差があるのに分からないと思ったのか?それともあれか?お前でも勝てる程俺は弱く見えるってのか?あぁ!?」

俺は明の首を握り持ち上げながら叫んだ

「そ、そんな…ぐっ!?」

明の首を徐々に強く握っていた

強く握るにつれ明は情けない声が徐々に大きくなっていった

「ゆ、許して…」

「お前に2つの選択肢をやる、1つは昭平の事を思いながら今俺にここで殺される、もう1つは昭平の事を忘れ俺に中世を誓う事だ、どうだ?お前はどっちを選ぶ?」

「わかりました、!!鬼頭氏に忠誠を誓います!!」

元より選択肢は2つあったがこいつの取れる選択肢は1個しかなかったのだ

「お前次同じ事してみろ、次はないぞ?」

「は、はい…わかりました…」

明は俺に忠誠を近いさっきとは比べ物にならない程萎縮して俺を眺めている、

そうそう、これだよこれ

俺はこの人が萎縮して自分にビビるこの姿が何より好きで堪らねぇんだよ

「おい毒島?お前は俺に何か言うことはあるか?」

「え?いや、俺は特に何も…元々俺は鬼頭に忠誠を誓ってたし…」

「そうか?じゃあいいや」

「お、おう、そうか…」

俺がそう言うと毒島は安心した表情をした


その頃こちらでは…


「文哉くん!!聞いて!!」

「??どうした?」

私達は王女アリサから聞いた2人は王女が消した事、私達を戦争に参加させ兵器にしようとしてる事、全てを文哉くんに話した

「今の話ほんとなのか??」

「う、うん…ほんとだよ!!」

「そうか…」

文哉くんは今まで見たことの無いぐらい怒った表情をしていた、それは私達に向けての怒りではないと分かっていても私達の背筋が凍る程の物だった

「その事がほんとうなのだとしたら…」

「だとしたら、?」

「俺は王女アリサをこの手で殺す」

「殺す…?」

文哉君の放った殺すとは人が冗談で出す言葉や条件反射で出る言葉とは違い、殺気の籠った絶対殺すと言うのが伝わる物だった

「そうだ、俺は志保を奪ったあいつを殺す、何をしてでもだ、その為に桐野江さん達には協力して欲しい」

「協力?もちろんそれはいいんだが…具体的に何をしたらいいんだ?」

一織は不安そうに聞いた

「大したことじゃないよ、俺が王女と戦えるように3人には他の敵を任せたいんだ」

「そ、それはいいんだけど私達3人じゃきつかいかもです…」

楓の言った通り今の私達じゃ王女の側近達全員を相手にして勝てる保証は無い

「たしかに3人だけじゃな無理かもしれない、だけど香月姉妹、それに…麗が加われば行けるかもしれない…!」

「たしかに香月姉妹は協力してくれると思う…だけど…麗さんは部屋から出て来ないんじゃないの?」

「た、たしかにそうかもしれない…でも麗だってきっと彩葉の為なら戦ってくれると思うよ」

「文哉君が言うならそうなんだろう、」

一織の言った通り今の私達はその言葉を信じるしかなかった

「俺は今から麗の説得をしに行く、3人は香月姉妹に話をして来て欲しい」

「わ、わかった、鬼頭君たちには…?」

「彼らか…彼らは信用出来ない、やめておこう」

「わかった」

私達は時間もないのですぐに香月姉妹の所に行った

「やっぱり桐野江ちゃん達も見たんだね…」

「てことはもしかして、柚ちゃんも…?」

「うん、私の場合2人が消された瞬間だけど…黙っててごめんなさい」

「私は全然大丈夫だよ、!ただあの二人がどう思うか…」

「あの状況で姉の私ですら信じなかったのよ?あの時にもし言ってたとしても信じてはいなかったわ」

「お姉ちゃん…」

咲良ちゃんの言う通りだ、もしあの時にその事を聞いたとしても疑うどころか犯人したてあげてたかもしれない

「とりあえず決行は今日の夜ね、私達は伝えたから帰るね」

「うん、また後でね」

香月姉妹には話をして協力してもらえることになった

文哉君達はどうなんだろ…

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最弱な俺が最強になる話 @rakura4545

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