第43話 白水さんの告白

生徒会の会議中、白水さんの様子がどこかおかしいことに、メンバーたちはすぐに気づいた。青波さんの質問に対しても、ぎこちなく返事をしてしまい、まるで彼女の前では自分らしさを失っているようだった。


「なんか、いつもの白水さんじゃないよね?」と、メンバーたちは青波さんが席を外した時、白水さんにそっと声をかけた。


「どうしたの?」と、一人が尋ねると、白水さんはため息をつきながら偽ラブレターの件を話し始めた。どうやら、その一件以来、心に引っかかるものがあり、ずっと落ち込んでいるらしい。


「なるほど…」と、生徒会メンバーは頷いた後、「で、白水さんは、そのことについてどう思ってるの?」とさらに尋ねた。


しかし、白水さんは黙り込んでしまい、はっきりとした返事ができなかった。メンバーたちは白水さんが何か大きな悩みを抱えていることを感じ取り、「ちゃんと青波さんと話しなよ」と提案した。


数分後、生徒会メンバーたちは二人をわざと二人きりにし、静かに部屋を出て行った。


生徒会室には白水さんと青波さんだけが残されていた。静かな沈黙が二人の間に流れる中、白水さんの心臓はドキドキと高鳴っていた。何を言うべきか迷いながら、意を決して口を開いた。


「青波さん…」白水さんは息を呑んだ。「あの、偽ラブレターのこと、ずっと気にしてたんだ。」


青波さんは黙って白水さんの言葉を待っていたが、その言葉に少し驚いた表情を浮かべた。白水さんは続けた。「でも、それとは別に…」と、青波さんの目を真っ直ぐ見つめる。


「私、青波さんが好きです。」その言葉を発する瞬間、部屋の中が一瞬静まり返る。白水さんの心臓は鼓動を早め、次に何が起こるのか分からず、緊張で息を呑む。



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