第27話 相談所6
ある日の午後、生徒会の相談室は青波さんのファンクラブの女の子たちで賑わっていた。青波さんが相談に乗ると、彼女たちは次々と嬉しそうに集まってくる。
「青波さん、私たちのファンクラブに入ってくれませんか?」と、一人の女子が照れくさそうに提案する。
「え、私が?でも、そんな…」と青波さんは戸惑う。
「みんな青波さんのこと大好きなんです!お茶会しませんか?」他の子たちが一斉に言い出し、相談室はまるでお茶会のような雰囲気に。
白水はその光景を見て、思わず後ずさりする。彼女は女子たちに囲まれるのが苦手で、ついに「ちょっと、用事があるから…」と逃げ出してしまう。
「白水さん、待って!」と青波さんが呼びかけるが、彼女はすでに廊下の向こうに消えていた。
残された女の子たちは、楽しそうにお菓子を食べながら、青波さんに質問攻め。青波さんは彼女たちの熱心さに戸惑いつつも、笑顔で応対する。
「青波さん、どんな男子が好きですか?」と一人が聞くと、青波さんは少し考え込み、「私は、自分をしっかり持っている人がいいかな」と答える。
その言葉に、女の子たちはキャーッと歓声を上げる。「やっぱり青波さんは素敵だな!」と、ますます彼女たちの熱は高まる。
相談室は笑い声とお菓子の香りで満ち、白水さんがいなくても、青波さんはファンクラブの子たちと楽しい時間を過ごしていた。彼女はふと、白水さんがいないのが少し寂しい気持ちになりながらも、みんなと過ごすこの瞬間を楽しんでいた。
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