第2話

「んぁ♡んんっ♡はぁん♡さ、佐久間くぅん♡ううん、たくみくんの指ぃ♡」


私は自室のベッドの中で帰りの電車の中での事を思いだして自分の身体を慰めていたの。


(帰りの電車、最初の15分は嫌で嫌で堪らなかったのに、佐久間君に触られていた後半15分は凄く気持ち良くて、自分から身体を彼に押し付けていたの!痴女って思われたかも……其れは嫌だな……)


良くない考えが頭の中で駆け巡る。


(うう~っ!自分でも気持ち良く出来るけど……佐久間君に触られてる時より気持ち良く成れないよぉ……)


其れでも身体の疼きを抑えられなくて……。


寝落ちするまで、しちゃったの……。


~~~~~


(や、やっちまったぁ~!!)


僕は駅から自宅迄の道のりを頭を抱えて歩いている。


(うぅ~!4月から一ヶ月半。良好な関係を築いていた隣の席の女子に痴漢してしまうなんて!やっぱり僕は変でおかしいんだ!)


実は、巧は中等部の頃は痴漢の常習者で、その卓越した指技で何人もの女性を堕としてきたが、高等部進学前に精神科医に、痴漢した後に治療を施こされたのだった。


その性衝動を抑えられたと思っていたのに……。


(はぁ……如何しよう……先ずは謝らないとな)


取り敢えず、クラスSMSで咲守さんに、謝ってみた。


その日の内に即読は、付かなかった。

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