第4話 バスの中で
海賊船を降りた一行は、迎えに来ていた大型バスに乗り込むと
バスの中、隣にいる木原さんが僕に話しかける。
「やっとブッフェね!あぁーお腹空いた」
「木原さん、港近くのパン屋さんで買ったパン食べてなかった?」
「あれ?呼び水みたいなもんよ」
「…呼び水って使い方あってるかなぁ…意味はだいたいわかるけども」
「んーもう、いちいち
「あ、はぁ…そうっすか」
思えば、僕は木原さんが苦手である。
この一年間で感じたのは彼女は強気で意地っ張りな性格だ。
バサバサと言いたいことは言うし。
女子の平均身長より少し高く
顔もいい、スタイルも悪くないから男子からはモテてる。
告白する男子もいたが、真正面から切り捨てるので
【断絶のかぐや姫】と裏で呼ばれるようになっていた。
去年の今頃に、二年生で生徒会書記長であった
「人生3回やり直してから話かけろ」
なんて言ってふったらしい。
僕はそれを聞いて恐ろしい女だと。
高校2年に上がり、クラス名簿を見たら木原さんの名前が
僕の後ろあって、天を仰いだ。
でも、
なのにだ、この学校はなぜか、席替えに班替えがないのだ。
僕の席は教室で前から2番前だし、その後ろは木原さんがいて
千波は、離れた後ろの席に座っている。
しかも、この2年生からクラス替えはない。
つまり僕は、このままじゃあ、ずっとこの場所なんだと。。
この学校は中退者が多く
1年生から2年生に上がる際に出席日数が足りなかったり
赤点なのに補修に行かないなど、それらを理由で進級できない人がいる。
大抵は留年せずに自ら自主退学するみたい。
だからワンチャン、また2年生から3年生に上がるときに減れば…
そーゆー僕が進級できなかったら笑えるなー。
とか、思いつつ腕を組みながら考えていたら
大型バスは、ザ・プリンスに到着するのであった。
――――――――
やる気チャージのため、是非とも星★♡フォローお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます