第2話 堕落
その後私はどうしたら良いのか考えた。考えた末に「正しい歴史を皆に教えよう。」と思い、実行したがもう遅かった。勇者は伝説になり、誰も私の話を聞く耳を持たず、聞いてくれたとしても信じてくれなかった。
私は怒り狂った。 「殺そう、殺して正しい歴史をみんなに知ってもらおう。」
魔王城を訪れた時、自分が見逃していた魔王の家族の元に訪れた。
「なんであんたがここにいるのよ。」
「一人で来た、勇者を殺そうと思う。だけど今の力じゃあいつらに勝てない、力を貸してくれ」
魔王の家族は嫁と小さな娘2人しかいなかったので勇者に倒されてからは守ってくれる者はいず、日々暴力を振るわれていたので勇者に対して強い怒りを持っているはずだと思い、訪れた。気配でも感じることが出来るのか結果は有難く、
「本当に一人で来たようね、良いわよ。でも、裏切られたら困るから私たち3人があなたに死の呪いをかけるからそこに武器を置いて立ってなさい。」
まさかのここで子供たちに呪いを教えていた。日が暮れるぐらいになると
小さな呪い2つと全身を覆う呪いを1つかけられた。
「着いてきなさい。」
「信用していいんだよな?」
「あなた、私たちを信用してるからここに来たんじゃないの?」
からかったら正論で返された。
言われた通り着いていくと、そこは魔王城の跡地で、場所を正確に覚えているのか、迷いなく進んで倒れた瓦礫をどかすとそこには地下への入口があった。自分が最後に中に入ると入口が消えた。
「おい!入口が消えたぞ!」
「普通は人間は入れないけど私が無理やり入れさせたから魔法が誤作動を起こしたのかもね」
階段を下るとそこにはとても大きな魔法陣1つとその半分ぐらいの大きさの魔法陣が2つあった。
「なんなんだこれは」
自分は魔道士だが、この魔法陣を見るのは初めてだった。
「まぁそうね、後々言うわ。でもまずはこの子達のすべきことをやらせて。」
そう言うと、娘2人をそれぞれ中くらいの魔法陣の上に立たせた。すると2人は魔法陣からでた闇に覆われ、みるみるうちに大人のシルエットに変わり、魔力が前の何千倍にも膨れ上がり、姿を現した。
「なんだこれは!?」
「ウィッチが最後に残した魔法よ。あなたが倒す前に残してくれた歴代の王女の身体だけを呼び戻す魔法よ。」
ウィッチを簡単に倒せた理由がわかったかもしれないからか、心苦しい。
「それじゃあ、始めるわよ」
そう言うと、大きな魔法陣の中に3人が入ったが、何も起きなかった。
「あなたも入るのよ。」
恐る恐る入ると魔法陣が光り、全員の体を闇が覆った。
すると掛かっていた呪いが解け、自分の体がバラバラになっていった。
「おい!」
「大丈夫よ、きっと主導権はあなただから。」
周りを見ると、全員がバラバラになり、真ん中にそれぞれの塵が集まっていた。
「あぁ、騙されたのか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「へ?」
気が付くと、周りには誰もいなくなっていた。だが、違和感はそれだけでは無かった。
下を見ると、床を見るのに邪魔する大きな胸、無くなった股の感覚、そして凍るような地下を通る風の寒さがあたる肌の感覚
「さむ!」
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