残酷な権力者と無能な民たちの支配

白鷺(楓賢)

本編

社会は、実に残酷だ。現実は、権力者や無能な民により、意図的に、あるいは無意識のうちに支配されているように見える。彼らは地位や名誉、権力ばかりを追い求め、私たち市井の人々に寄り添う気持ちは、1ミリも持ち合わせていない。ニュースを見るたび、私はその現実を痛感する。


政府は、いかに税金を吸い上げ、自分たちの利益を増やすかを考え、国民の生活は後回しだ。私はそう感じずにはいられない。被災地支援や障害者支援も、会議を開き、表向きのパフォーマンスをするだけで、実質的な行動はほとんど見られない。本当に必要なことは何かを理解せず、形ばかりの「やってます」アピールに終始している。


マイナンバー制度も、元々は国民の生活をスムーズにし、便利にするために導入されたはずだ。しかし、セキュリティ対策は不十分で、データ漏洩などの問題も起きている。きちんと管理され、運用されれば、ハンコ文化は廃れ、手続きも簡略化されるはずだった。それが、今では、国民を管理するためのツールのように感じられる。


さらに、ベーシックインカムの導入に誰も言及しない。国民が豊かに暮らすための政治は、どこにあるのだろうか?すべては、自分たちの地位や名誉、権力を維持するためのパフォーマンスに終始している。これが、今の日本の現実だと私は強く思う。


もちろん、すべての国民が豊かになることは難しいだろう。なぜなら、支援を悪用する者も存在し、障害者支援でさえ、その正当な利用ができない人々もいるからだ。「障害者は生産性がない」と決めつけ、排除しようとする心無い言葉を投げかける人々。その一方で、支援を受けても、自分優先で権利の主張ばかりする障害者もいる。お金を渡せばすぐにギャンブルに使ってしまう人、他人のミスをあげつらい、叩くことを生きがいとする人々。


彼らは、文句ばかりを言い、他人を支配しようとするだけの「無能な民」だ。彼らの声が大きくなれば、社会全体が沈んでしまう。ベーシックインカムがあれば、最低限の生活は保障され、その上で働くも自由、自己責任で生きるも自由だ。だが、それを実現する気概は、どこにも見当たらない。


本当に豊かな社会を目指すのであれば、頑張る人が報われる社会を作らなければならない。努力している人を蹴落とし、足を引っ張ることは絶対にあってはならない行為だ。なぜ日本は、頑張る人が損をする社会になっているのだろうか?障害があっても、少しずつ前に進もうとする人たちが大勢いる。その努力を支えるのが、本来の政治の役割ではないだろうか。


声を上げるだけで何もしない、他人を批判するばかりの人々の言葉に耳を貸す必要はない。権力者たちの冷酷な振る舞いが目に余る。私は問いたい。本当に国の豊かさを求める気があるのかと。国民のための政治をする意欲は、どこにあるのかと。


私たちがこの社会で生きる意味を問うとき、現状にただ従うことは答えにはならない。今の日本に必要なのは、権力者たちのパフォーマンスではなく、国民一人ひとりの声に耳を傾ける、本物のリーダーシップだ。声を上げ、行動することでしか、社会は変わらない。だからこそ、私はこうして声を挙げる。この不合理な現実を、少しでも変えるために。

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