バカと平和、進化

@mixxi

第1話

もし人類が、より幸福になろうと欲せず、現状を満足するような生き物であったら、戦争は起こるだろうか。答えはNOだ。もし人類がよりお金を稼いだりするようなことが考えられなかったら、格差は生まれるだろうか。これも答えはNOだ。もし自分達の必要以上に物や食べ物を生産しようとしなかったら、環境破壊は起こるだろうか。これもまたまたNOである。つまり”全員が”無知無欲であればあるほど、この世は平和になるのだ。”全員が”を強調するのにも訳がある。一部それを思いつく知能を持つものがいたら、彼らがその他を統治し純粋な自己利益の為に過剰生産させたり森林伐採させたりをするだろう。これでは現代と何ら変わりがない。この考えのうちで大切な前提は、全員がバカであることだ。また、ここでいうバカは一般に言う罵りの意味とは異なるがわかりやすい単語であるため用いている。「他人の分も自分が得ルことができるならもっと幸福だ」「他の人に働かせることで自分は働かなくても儲けられる」などと言う発想が生まれてこない世界は平和であるだろう。これは言い換えると知能が低い生き物は生存競争を勝ち抜くことができると言うことになる。よりいい方、より楽な方を目指さなければ争いは生まれないよって誰も滅びない。代償として技術の進歩は全くなくなるだろう。ただし技術の進歩がなくなるのがいいのか悪いのかというのは、今回は別の話である。それは人類は何のために生きているのかとなどという問いである。これは後ほど違う章で述べる。ただ、確かなことは他人より得しようと言う考えがなければ皆平等に生きていけると言うことだ。これは社会主義にも通じるところがある。なぜソ連は失敗したか。それは社会主義の中でも人々はより幸福を目指し、より得を目指したことや、周りの資本主義に比べて進歩の度合いが遅いと言うところにある。ではみんながバカで、資本主義という考えがない世界で、社会主義があったらどうだろう。これは長い平和が続くのではないかと推測できる。ただ一つ言えることは、それは人類には不可能ということだ。

この考え方からは、多様な考えが連想される。一つは進歩は必ずしも人類の生存のためになるとは言えないこと。二つは先ほど言った通り、人類の生きる目的についてである。

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