BJ

@BaguBagu

第1話 YOKOHAMA

「あんたがこの街を去ってから、ここも大夫変わっちまった。

よく言うセリフだが、本当の事だしあんただって戸惑ってんじゃないのか?」


園部は電話口でそう言った。


「東京に戻ってるってのは、何年か前に聞いてはいたんだ。

 仕事頼みたいんだよ、あんたに。

 一度、ハマに来てくれないか?」


「仕事?」

「ああ、そうだよ。あんたぐらいにしか頼めそうもない・・

 頼むよ、BJ」

「お前だって、俺だって昔のようには若かかない。

 少し考えさせてくれ。」

「OK、分かった。いい返事を期待してるよ。」


BJはスマートフォンをソファーに投げ出しながら、目を瞑った。

懐かしい街だが、横浜はもう思い出の街でしかなかった。

園部がBJのスマートフォンの番号をどこから入手したかは想像は出来た。

あの頃の仲間がまだ数人横浜に住んでいる。




  

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