第14話 上田と芹菜①
ピンポーン
…宅配便か?
まだお母さん薬に買いに行ってないよね、じゃあ出なくていいか。
ドタドタドタ
コンコン
「大輝!」
「え、な、なに。寝てるんだけど」
「ごめんねお客さん!芹菜ちゃんっていう子がお見舞いに来てくれてるよ!あんためっちゃ可愛い友達いるのね」
…は?
セリナ?聞いたこともないけど。
というか高校入ってから女子と業務連絡以外で話したことないんですが。
「誰?心当たりないんだけど」
「いや、あんたと同じ制服着てるから。待たせてるしとりあえず行ってあげて」
なんなんだ本当に…
ガチャ…
「…どうも。誰ですか?」
「こんにちは。1年の美川芹菜です」
1年生…?いよいよ接点ないぞ。
男子卓球部の後輩しか知らないし、顔も見た事ない。
というかめっちゃ可愛いな…
「ど、どうかされました?」
「あの…今朝2階から飛び降りるとこ見ちゃって」
!!
あの時登校してた子か!
遠くてよく見えなかったけど、たしかにこんな顔…だった気がする…
「ちょ、ちょっと…声小さくして。誰かに聞かれたら困るんだけど…」
「すみません」
「大輝ー」
ビクッ!
後ろにいたのか…聞かれてなかったか?
「暑いんだからあんたの部屋入れてあげなよ。お茶出してあげるから」
「えぇ」
「すみません、お邪魔します!」
「ちょ、ちょっと」
「大輝結局風邪なの?わかんないけど咳とか出るならちゃんとマスクつけなさいよ」
なんだなんだ、僕の部屋に来るのか?女の子が。
初めてすぎる。
待ってくれ、イカ臭くないか?大丈夫か?
あ、最近は拭き取るの面倒で直接便器に出してるからそれは大丈夫か。
なんなんだ今日は…
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