第6話 身体能力

グラウンドまで出てきたけど、どうすればいいんだ。


荷物も持ってるしこのまま帰る?

今更教室戻れないし帰っていいか。


その前にこの体だ。


朝のグラウンドだし誰もいない、思いっきり…


走る!




ドンッっっっっっ!!!!!



「〜〜〜っ!!」


とんでもないスピードが出た。

50m…3秒くらいで走りきったか、もしかして。


ジャンプしてみよう…



バヒュッッ



や、やばい。

軽く飛んだつもりが多分2mくらい飛んでる。


どさっ


着地…しても怪我は無いな。

脚は痺れるけど、痛いって程でもない。



僕の身体、どうなってるんだ。



あの時。

思いっきり叫んだあの時。

確かに身体中を何か…エネルギーみたいなものが駆け巡った感覚があった。


変わってやるっていう、強い決意が僕に力をくれた?



なんか漫画みたいでめっちゃかっこいいな。



まぁそんな馬鹿なことはないけど。



帰って普通に病院いこう。


…親に話が入ると面倒くさいな。




教室…2階だし思いっきり飛べば窓に届くかな。



ダダダダ…バシュッ



届いた…!

すごいな僕。


がっしり掴んでる手も疲れないし、やっぱり身体能力めちゃくちゃ上がってるな。



「おい……おいおい!大輝が窓にいるぞ!」


デブ……じゃなくて渡辺。

名前で呼んでくれてありがとう。


ガチッ


あ、鍵しまってる。

面倒だから壊すか、思いっきり開けたらいけそうだし。



バキッ!



「あの…この力自分でもよくわからない。だから先生に、僕の名前出さないでくれない?都合よくてごめんだけど。あと叫んでごめん。」





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