第5話

橋本が教科書を捨てた生徒に毅然と立ち向かった後、周囲の生徒たちは一時的に静まり返った。しかし、少しずついじめの矛先は他の生徒に移り始めた。次のターゲットは、いつもおとなしい小林だった。


新たないじめの噂が流れ始め、彼女のロッカーにはゴミが詰め込まれるようになった。橋本はその様子を見て、心の中に再び怒りが湧き上がった。


「どうしてまたこんなことが起こるの?」橋本は遠藤に問いかけた。遠藤は、憤りを感じながらも冷静に答えた。「このままじゃ、誰かがまた苦しむことになる。私たちが何かしないと。」


二人は、担任の先生に相談することを決めた。昼休み、教室で先生に話を持ちかける。橋本は少し緊張していたが、遠藤がサポートしてくれるという安心感があった。


「最近、またいじめが起きているんです。私たちができることを一緒に考えてほしいです」と、橋本は勇気を振り絞って言った。


先生は真剣に耳を傾け、橋本の言葉を受け止めた。「そうか、私も何か手助けができるかもしれない。具体的にどんなことが起きているのか教えてくれるかな?」


橋本は、いじめがどのように行われているかを説明し、どうしたら改善できるかを二人で話し合った。これにより、彼女たちは問題を共有し、解決に向けた一歩を踏み出した。


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