もう逃げられない
寝ている若菜ちゃんはやっぱりかわいい、このまま襲ってもいいけど今はやめておこうかな、多分今手を出したらトラウマが刺激されちゃうもんね、あの3人余計なことしてくれちゃって、本当は今頃私と2人きりで生活してるはずだったのに、顔もだいぶやつれて、体のありとあらゆる所にガーゼや包帯巻いたり、跡になったらどうするつもりなの。
「若菜ちゃん、好き、大好き、起きたら2人だけの結婚式をあげて〜、あ、ケーキ入刀もやろっか、その後は....初夜!あぁ〜駄目最高すぎる」
「ん...う...?」
「あら、おはよう若菜ちゃん」
「おは....よう」
「まずはご飯にしよう?」
部屋から出て朝ごはんをトレーに乗せて持っていくとベットの横にある机の上に置いた。
「今の若菜ちゃんでも食べれるぐらいの量よ、おにぎりしたから食べやすいと思う」
「あ....ありがとう....」
本当は食べさせてあげたいけど...どうやらこれでもトラウマがあるらしく今は我慢よ、まず一つ取って口に運ぶと若菜ちゃんは涙を流しつつ食べはじめた。
ちまちまと食べる若菜ちゃん...かわいすぎる!余りのかわいさに悶絶していると食べ終えていた。
「ごち....そうさま」
「はい、お粗末さまでした...じゃあお風呂入ろっか♪」
「う...うん」
手を取ってお風呂場へと連れて行くとワイシャツのボタンを取っていく...あ、やばこのまま襲っちゃいそう。
「は...はるか...」
「ど、どうしたの?」
マズイ、邪な気持ちが伝わっちゃったかな...
「ち...でてる」
「へ?あ、ああ、ご、ごめんね!」
なんとか天使の力で溢れ出る鼻血を抑え中に入り体を隅々まで洗っていくと傷口がしみるのか声を荒げ始めた。
「あとちょっとで終わるから、頑張って」
「....うん」
体を洗い終わると2人で湯船に入った、もちろん若菜ちゃんは私の膝の上だ、体を丸めてちょこんと座る。
私たちの間に会話はなく、ただ何も言わずにお風呂に浸かっていると、前にいる若菜ちゃんが舟を漕ぎはじめ背中を預けてきた。
「若菜ちゃん、眠い?」
「.......ん」
これはもう無理そうだと思い、お風呂から上がり髪を乾かし一旦私の服を着せる事にしてベットにへと運んで足にカチャリと足枷を嵌めてあげると、近くの棚から注射器を取り出した。
「な....なに...それ」
「起きてたの?」
バレちゃった、まあいっか、どうせ射てば忘れるし。
「これはね〜、全部忘れて気持ちよ〜くなれる薬、苦しいことや悲しいことがあった今の若菜ちゃんにはぴったりのモノだよ」
「ぜ....ぜんぶって....」
「全部は全部だよ?若菜ちゃんの今までの人生の記憶、動かないでね、針が途中で折れたら大変だから」
「い...いや!」
ベットから落ちるて立って逃げようとするも、念の為につけていた足枷に引っ張られて体を打ちつけてしまった。
「もう、暴れちゃだめでしょ」
「や...なんで....やめてよ!....はるか!」
「ふふっ、ごめんね若菜ちゃん、私はね、ずーーーっとこうしたかったんだよ?」
天使の姿に戻ると若菜ちゃんは困惑している。
それもそうだ今までずっと一緒だった幼馴染が人間ではなかったのだから。
「一目惚れ...だったの、天界にいた頃に人間界を覗いた若菜ちゃんにね」
「は.....はなし.....て.....いたいよ......」
気がついたら私は馬乗りになって左腕で両手を押さえつけていた。
「そこから、色んな人達の記憶をいじって若菜ちゃんに近づいたの、吉野遥として...」
「い....いたい....やめて.....おねがい.....」
「大丈夫だよ、私が死ぬまで...いや死んでも愛し続けてあげるから」
必死に抵抗しながら涙を流し、体をジタバタさせるが私の体はびくともしない。
「痛いのはすぐ消えるからね〜」
首にプスっと刺し、しばらくすると苦しみ初めた。
「いだいよ.....やだ!......あついよ.....たすけ....て......り.....り」
散々もがき苦しみ、最後は気絶してしまった。
「目が覚めたら2人だけの結婚式を挙げようね、大好きだよ若菜ちゃん」
目から垂れている涙をペロリと舐めると再びベットの上に寝かせてあげた。
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