優しさと罪

第18話 ニヤリ…

【正人、なにそのアホ顔？】

【美優、近くに出来たスイーツのお店行かない？奢ってやるよ】

【お母さん！！急いで洗濯物入れて。大雨が大雪になる！！私は二階の入れる】

雨？そして雪？

そんなわけねーだろ、何言ってんだ？

【美優、よく気がついたね。凄い雲行き】

※ポッ…ポッ…ザーザー☔️※

ほんとに降ってきた！！美優、予知能力者？

【正人も手伝いなさいよ。美優ばかりにやらせて！！ん？何そのアホ顔？】

母娘揃ってそんなこと言うなよ！！

【正人がおかしなこと言うからこんな大雨になったんだよ！！馬鹿！！！】

【俺はただ美優が行きたいかな？って久々にバイク乗ってさ】

歩ける距離なんだけどな。

母さんはニヤリ…

【美優、いってらっしゃい！！デート誘われたんだらね、私は今日休みだから】

【また、そんな変な言い方しないでよ！！】

母さん、最近よく言うんだよな。

　姉と出掛けるのが嬉しいのか？かまってるのか？

【じゃ…せっかくだからね。着替えてくる！！】

　美優、その格好で良いのに…あっ、ライダースジャケットね。転んだら危ないもんね。

何？母さん、その目👀

【あんたさ、美優の嬉しそうな顔見た？少しは買い物とか付き合ってあげてよ】

【俺じゃ無くてもいいだろ。美優だぞ。あのレベルなら俺なんて、そもそも姉と弟だぞ。デートってことがおかしいんだよ】

【じゃ、あんたの友達と美優付き合って何とも思わないの？】

んー、それは、なんか嫌だよな。

美優が嬉しそうに出掛ける姿を見るのは…

じゃ、美優の職場の人なら歓迎出来るか？

　それも難しい…たぶん美優のこと大事にしてくれる確証持てる人と。

何だ？この感情は？

【ほら、悩んでる。ねっ、やっぱり正人は美優のこと好きなんだね】

【母親が言うセリフじゃないだろ。それにもしにだよ、もし好きだったとしても姉だぞ。姉と弟だぞ。無理に決まってる。そんなつもりはないけどさ】

【じゃ、血が繋がって無かったら？正人が拾われた子だったとしたらさ、どうなの？】

俺が拾われた？アホか？何言ってんだ。

それこそ、美優こそ、その対象だろう。

　あれだけ可愛いんだからさ。親父にも、母さんにも似てない…ん？似てない？

【母さん、もしかして、それ美優の…】

※バタン！※

【どう？これで正人、誰かに会っても平気？】

な、な、なんだ、その格好は！！

ド、ド、ド、ストライク！！

ヤバっ！！冷静に…冷静に…

【あんたさ、それは無いんじゃない？いくらなんでも…バイク🏍️で転んだら危ないってば】

【お母さん、バイク🏍️じゃなくて歩いて行くよ。こんなんで乗れるわけないじゃん。で、どう？正人？】

【いいけど、何でショートパンツ？】

【それはね…美脚だから！！正人も嬉しいかなって。近いってことは会う可能性あるでしょ？誰か知り合いに】

んー、俺はいいけど、目のやり場に困る…

【はい、じゃ、仲良く行ってらっしゃい】

これ、知り合いに会ったら面倒だな。

それにしても、美優の考えが解らん。