第17話 声

 美優の優しさも解った。誕生日を手作りのクッキー🍪なんてさ。そういえば俺は美優が主任のためにって言われて気持ちがざわついたよな?んー、それは美優が誰かと付き合うのが嫌なのか?


さーて、いつものログイン!!っと


※【みーつけた!!】※


早くも優奈に見つかった。嬉しいけどさ。


相談してみようかな?


※【あのさ、相談だけど、優奈は弟にクッキー🍪とかなんか作ってあげたことある?】※


※【あるよ、試しにね。それ、この前の話ね。美味しく無いって言えたんでしょ。弟にクッキー🍪で反応見て彼氏にあげるかどうか決めるってね、ありじゃない?そういうの】


※【そうだけどさ、誕生日とかにあげようって弟に。そういうのもあり?】※


※【ない!ありえない!考えられない!】※


※【そうだよな、変わってるよな?】※


※【正人〜、お姉さんのこと好き?お姉さんは正人のこと好きって伝わってくるけど。相思相愛なんじゃない?】※


最近、美優のことばかりになってる。


言われてみれば、気になってるのかも…


そんなはずはない!!そんなはずは…


※【正人、なんかちょっと気になるから、話そうか?今度こそお互いの声を聞きながら、これ私の番号※※※-※※※※-※※※※。個人情報だからすぐ5秒後ログアウトする!!】※


マジか!!優奈の話せるのか。メモ急げー!!


俺もログアウトしてっと!!



ふー、いざ話となると緊張するな。


チャットでは気楽に話せたけど、


※トゥ、トゥ、トゥ…トゥ、トゥ、トゥ…トゥルルル…※


ドキドキ💓



(はい、正人さんですよね?、優奈です)


か、か、可愛いーーーーー声!!


(は、は、は、じめ、じめ、じめ、まして、ま、ま、正人です。あ、あ、あの、)


駄目だ、なんだ、この緊張…


(ストッーーーーープ!!落ち着いてよ!!はい、深呼吸!スーハー、スーハー)


そうだな、落ち着こう。スーハー、スーハー。


(落ち着いた?どう?私だって緊張してよそ行き声なんだよ。普段はねー、こんな高くない。声聞いて可愛いと思わないでよね)


(いや、可愛いだろ!!解るよ。こんな可愛い声そうそういない。それに、優奈のキャラの水着…)


(バーチャルのことじゃん!!実際じゃ無いじゃん。スケベ!!)


何だろう?優奈と話していると落ち着く。


(メンゴメンゴ!!勝手に想像してしまった)


(今時、メンゴって…面白いね、正人)


話してよかったよ、優奈の声が俺は大好きだ。


会いたいな…優奈…


(あっ、それ私のだって!!)


なに、どうかしたのか?


(ごめん、正人!!また電話するね。弟が勝手に…じぁね)


慌ただしく、優奈は電話を切った。


声、可愛かったな。




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