第15話 急接近

 あれ?寝ちゃった…ずっとスマホ見てる内に。やっぱ、そうだよな。電話してくるハズないよな。


※コンコン※


【美優だろ?入っていいよ】


【起きてた?】


【起こされた、美優にな】


冷たく言い過ぎたかな?


【ごめんね…】


【いや、冗談だよ。座って。話あるんだろ?クッキー🍪はもういらないよ】


美優はベッドに座って、


【主任にね、付き合ってと言われてるんだ。私も主任のこと嫌いじゃない】


【じゃ付き合えば?俺に話すことないじゃん】


【解らなくて、自分でも…】


【何がだよ?じゃ、付き合うなって俺が言えば付き合わないの?弟の意見なんか聞かなくて自分で決めれば?】


美優、何が言いたいのか?解らん?


【クッキー🍪も本当は最初に食べてもらいたくて、おかしいの解ってる。どうかしてる。でもずっと気になってて…あー説明出来ない!!もう嫌になる。自分がほんと嫌い!!!こんなのおかしいのに…】


【訳わからないって、美優。どうしたの?】


【うん…もうはっきりするね】


【知ってるよ。だからお礼にクッキー🍪とか言って主任と…ん?主任に言えよ、好きなんだろ?じゃ付き合えば?何回同じ話を…美優?】



………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………



何してんだ?俺に?


美優は抱きついてきてる。普通じゃ無いな。


【美優、何かの冗談?もう騙されないぞ】


美優は、離れてうつむいて、


【もう、ムリ!!この家を出ていくしか無い】


【何も出て行くとか、怒らないから落ち着いて。なっ、これも何かの冗談だろ?】


美優は部屋を飛び出して、玄関を出て、


【おい、どうしたんだよ!!】



………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………



【何?騒々しい。何やってんの?あんた達は。あれ?美優は】


母さん、起きてきた。騒ぎて目が覚めたな。


【外に出て行った。俺も解らない。いつもの美優と違って】


【なにやってんの、喧嘩でもしたの?】


【いや、してない。あのさ…こんなこと話していいか解らないんだけど、美優がさ、なんか抱きついてきて、冗談かと思ったんだけど】


【もう…そんなことあったの。ちょうどいい。美優探しながら話すわ】


話すって何を?


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