第6話:計画

ギルマとリト、そしてレジスタンスのメンバーたちは、作戦を練るために大きな都市地図を広げた。その地図には中央制御室が都市のどこにあるのか、どのルートで近づけるのかが示されていた。


「中央制御室はこのビルの地下にある。奴のセキュリティは鉄壁だ。正面から突っ込むのは無理だ。」


リトが指差したのは、都市の最も高層なビル。カイトの居城とも言えるその場所は、周囲に無数の監視カメラとドローンが配置されている。


「それに、カイトがただの機械人間ならまだしも、彼には都市全体のエネルギーを使った恐るべき力がある。どうやってそれを無効化するかが鍵だ。」


「それなら、中央制御室のシステムを一時的にシャットダウンする方法があるかもしれないわ。」


レジスタンスの一員である若い技術者のミラが口を開いた。彼女は以前、中央制御システムの開発に携わっていたが、カイトが都市を掌握した後に反抗し、逃亡していた。


「ただしそのためには、中央制御室への物理的な接近が必要なの。だからドローンの監視をかいくぐってそこまでたどり着かなきゃダメってことになるわね。」


ギルマは地図を見つめながら考えた。


「ミラあんたは中央管理室にたどり着ければ、システムの管理はできるんだよな?」


「ええ、システムの管理は任せて。ただ、そこにたどり着くまでが問題ね。」


ミラは少し緊張した様子で答えた。ギルマは地図を指でなぞりながら、可能なルートを確認する。


「ミラが中央制御室に入るまで、俺がミラの護衛を務める。リトたちは周囲の監視を引きつけてくれないか?カイトが俺たちの動きに気付く前に、できるだけ近づくんだ。」


リトは少し考え込んだあと、頷いた。


「分かった。俺たちが陽動作戦を展開する。だが、気をつけろよ、ギルマ。カイトはただの人間じゃない。奴はこの都市全体と繋がっているんだ。」


「心配するな。俺も普通の人間じゃないからな。」


ギルマは自信に満ちた笑みを浮かべたが、内心では不安を感じていた。カイトが都市のエネルギーを自在に操ることを知っている以上、油断はできない。ギルマは力強く地図を握りしめ、深く息を吸った。

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