第9話
二人の関係は穏やかに続いた。ある日の日曜日に、二人は映画デートする。映画を見た後、映画館に併設された離宮の日本庭園を二人は並んで眺めている。周囲には花が咲き、穏やかな風が吹いていた。
舞花
「こんな綺麗な場所が映画館のすぐ近くにあるとは思わなかったな。」
夏音
「うん、落ち着くし、天気も最高。」
舞花
(少し緊張しながら)
「なんか、楽しい。」
夏音
「私も。時間があっという間だよ。」
舞花
(心を決めて)
「実は…夏音。」
夏音
「何?。」
風がごうごうと音をたてて二人の髪を揺らす、舞香は消えそうな小さな声で呟く。
「私、夏音の…。」
夏音
「ん、?何?なんか風強くない?。」
舞花
「なんでもない笑。」
夏音
「…」
舞花
「…。」
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