蠱惑(こわく)

つぶらなひとみに くゆる あでやかなきらめきは それでもゆが

迷いの蠱惑


いつだったか

ずっと 大切にしまってた宝物が ガラクタだと気が付いた

綺麗なら それで良い とも言われたけど


貴方が好きだったモノを 私が 好きだったことはない


私を 舐める 暗闇に溶けるのは

なにも知れないのは 意外と心地よくて

くすぶる切実で できたにご


あの日の セックスが 今では 忌々いまいましいだけ

でも あんなのであえいでいた あの頃の私に 戻りたい


貴方は好きじゃ なかったみたいだけど


「ムリしてる君を見るのは 辛い」って?


そんな 私を 私は大好きだった

なのに 私は 私の罠にかかり 私を裏切り 死んだ


自らの性器に潜った 善性は 噂になじむ

影法師かげぼうしの溜まる 艶やかな 肉を でる


私は もう私に なれやしない

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詩集〘雅な陰り〙 裏律 @riritsu

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