第32話 後日談 ⑩ ブルーノの結婚を祝う見守っていた人(野次馬)たち
その夜、ブリーズ国の王宮の一室にご馳走が並べられた。
ブリーズ国の皇太子とグラン国の第一王子の計らいで、お肉にがドォーン!お魚がドォーン!それにお菓子もドォーン!と用意された。
ブルーノとシルキーナは大喜びだ。
「すっごい!ご馳走にゃー!」
「すっごいですぅーにゃん!」
ふたりの目が輝く。ピョンピョン跳ねる。
ふたりを真ん中に座らせてみんなで乾杯をする
「ブルーノ、シルキーナ、結婚おめでとう!!
かんぱーい!!」
「ありがとうにゃー!!」
「ありがとうですにゃん!!」
「さあ、食べるにゃー!!」
「私も食べますにゃーん!!」
「こっちのお肉美味しいにゃ。食べるにゃ。」とブルーノはシルキーナのお皿にお肉を乗せてあげる。
「こっちのお魚も美味しいですにゃん。どうぞですにゃん。」シルキーナもブルーノのお皿に乗せてあげる。
「美味しいにゃー。」
「美味しいですにゃん。」
仲良く分け合いながら食べている。
アリーナとヘンリックは
「食いしん坊のブルーノが誰かに分けてあげるなんてねー。これも愛かしら?」
「そうだね。彼なりの愛情表現なんだね。」
「ふふっ食いしん坊の愛情表現ね。」
ホワイティス一家は
「ブルーノが食べ物を分けてあげるなんて大人になったなぁ。あの食いしん坊が……。グスッ。」
「あなた、アレが彼なりの愛情表現ですよ。仲がよろしくてよかったですねぇ?」
「僕、今まで、ブルーノに食べ物貰ったことなんて無いよ。取られたことはあるけど。」
アンダーソン一家は
「ほぅ、食べ物を分け与える。そんなことができたんだなぁ。あの食いしん坊がねぇ。くくっ。」
「まぁ、仲が良いですこと。あなた、私たちも見習いましょうねぇ。」
「ブルーノは意外に優しいところあるんだな。
シルキーナも可愛いし。さすが、ヘンリックの家の子たちだね。」
クラークは
第一王子とブルーノが友達で良い関係を築いていたとは驚きだな。野良扱いではなかったのか?
それに、この家族も少し騒がしいが、ブルーノを大切にしている。少し騒がしいが。
ブルーノは幸せな聖獣だな。と思った。
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数日、アリーナたちはブリーズ国で観光を楽しんだあと帰国の途に着いた。
すでに、他のみんなは帰国をしている。
クラークに見送られてゲートに入る。
「また、来ます。お元気で。」
「はい。お待ちしてます。」
挨拶が終わるとゲートが光りだす。
屋敷まで1日。すぐに帰ることができる。
帰りの馬車でアリーナが
「ブルーノたちが夫婦になったからー
お部屋はどうする?新しくお家建てる?」
「そうだねー。離れに建ててもいいよ。敷地には余裕があるからね。」
「うーん、どうするかにゃー。オレは同じ屋敷の中がいいんだけどにゃ。あんまり広いと落ち着かないしにゃ。」
「そうですにゃん。それにおふたりと離れるのは寂しいですにゃん。」
「あっ!そうだ!今はブルーノの部屋とシルキーナの部屋は隣同士でしょ?間の壁に大きな扉を着けるとか?壁を取っちゃうとか?すれば?」
「それいいねー。早速帰ったら手配するね。」
「そらならいいにゃ。」
「そうですにゃん。」
数週間後、ブルーノの部屋とシルキーナの部屋は扉で行き来ができるようになった。
アリーナが、この際だからともっとふかふかで大きいベッドを用意してあげた。
2匹?ふたりは大喜びでポンポン跳ねて遊んだ。そして、夜は同じベッドで寝る。
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登場人物
ブルーノ…主人公、アリーナの使い魔、聖獣、第一王子の友達、シルキーナの番、食いしん坊、白猫とも呼ばれる
シルキーナ…聖獣、ブルーノの番、お嬢さんとも呼ばれる
アリーナ…ブルーノの主人、ヘンリックの妻、ブルーライト伯爵夫人
ヘンリック…アリーナの夫、外交官、ブルーライト伯爵、強い魔力の持ち主
ホワイティス伯爵…アリーナの父、国の役人?、泣き虫
ホワイティス伯爵夫人…アリーナの母
ディビッド…アリーナの弟
アンダーソン公爵…ヘンリックの父、グラン国魔法騎士団長、笑い上戸
アンダーソン公爵夫人…ヘンリックの母
ビルバーグ…ヘンリックの兄、グラン国魔法騎士団、極度のブラコン
クラーク…ブリーズ国王宮専属魔法師団長、ヘンリックの魔法の先生
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