第一話 沈黙の世界

天空は 青い海原

空気は 隅々まで澄んでいる


ここは一体…

どこなんだ?


広大な世界である

心地良い風が とても爽やかだ

生命は生き生きとして 水々しい


灼熱の地獄では

どうやらなさそうだな…


〜見たわけではないけど〜


エネルギー球体は3個。時間差で8時間に一回色を変えて地底世界を照らす。妙な安心感が空間に漂う。



ここは地表から100キロ(10万メートル)の地下世界である。



地表から遮断されてるエリアだ。マリアナ海溝が10キロ(1万メートル)だから、それの10倍深いと思っていい。我々がかつて教えられた地球は中心部まで6400キロ、とてつもない深さ。しかし誰も行った事もなく、その正確な構造すら知らない。写真を撮った者もいない、推測と仮説の世界だ。今迄はマントル、そしてコア。燃えたぎる高温高圧の世界という事になってる。


かつて地底への掘削を12キロで止めた事があったようだ。その理由は掘るにつれ高温になっていくから無理という理由。偉い先生にしっかり教わっている。本当なのか?


〜今回は、まさしく地底人からのインスピレーションで判断しているだけ、だけどね(笑)受信と解説は、例のおじいちゃんなので、時としてイカれてしまっている事もあるという事で…どうぞよろしくお願い致します〜




〜その世界ってどこくらい広いの?〜


まあ、その場であなたがジャンプして、クルリと水平に一回転したくらいの広さ、まあ、それの100倍くらいだと思ってくれればいいよ。




それより


〜空と陸が地下にあるっていうのがビックリだよね〜


地上がそっくり地下にあるって?

まあそんな感じか。


大きく4つに分かれている地下世界、4つのうち2つは、中心部に向かってタテ方向に「巨大なサツマイモ」が抜けたような空間が出来ている。


地表と違って地下は無限に近いスペースがあるからね。そして引力も中心部に一方的に引っ張られている訳でなく、それぞれの世界に強弱を持って発生している。


〜惑星そのものに意識があるようだな〜


まあこうして話している段階でも、常識はすでに壊れてしまってるけどね。取り敢えず地下世界って、高温高圧の土砂がギッシリ詰まってるイメージではないと言う事だ。それが払拭できないと次にいけないらしい。


〜ヤバい話になってきたぞ〜


地表の常識だって真実とはかけ離れているしな。フラットアース肯定論も多くなってきたけど、まだまだそれは平面の世界、そうでなくてもアンタッチャブルの世界が多すぎるね。例えば南極って上空を飛行する事は出来ないし、月面の着陸劇も上空から吊ってる銀色の釣り糸が見えてしまってるし、関係者たちが墓場まで持って行くはずの約束事もなぜかバレ始めた。


〜どうなってるんや〜


35年前、ソビエトの雪原に着陸したとされるTBS秋◯キャスターに、宇宙の真実をじっくりとインタビューしたいところだ。宇宙に出ると神の存在を感じ、牧師になったり山奥に篭ったりする人が多いが、元キャスターは三重県で農業を始めたようだ。


〜何か感じたんだろうよ〜

 でも神様ではなさそうだな〜


色々「アレっ?」って事が地表でも多過ぎるのに、我々ってメディアの言う事はすぐ鵜呑みにする。嘘なんて絶対無いって信じ切っているからだ。


〜しかし…どうも騙されてる気がしてならないだが〜


普段信じられる世界は五感の届く範囲。それを超えた世界を信じる事は直感の世界になる。


〜目に見えないモノが最たるものだ〜


何かあるけど目に見えない物って、都合が悪そうだと人は無視するよ。風や電波は無条件で受け入れるのに、神様に関しては、ご都合で考える人のなんと多いことか。まあその辺辛いところだ。


〜たぶんここも、地底世界って言われなければ分からないだろうな〜


おじいちゃんの記憶は、

地底人からの受信を受ける度に

鮮明になって来るようだ。

それにしてもよく喋る人だ。


〜うん!何か言ったか〜

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