第12話 バル海ねこ
ギルド内は、大いに盛り上がった。
「海底ダンジョン討伐だ!」
「ボスモンスターを倒すぞ!」
異様な盛り上がりだ。
ギルドのお姉さんが「久しぶりだわ。こんな大きな討伐。みんな気合いが入っているわね。
これもギルマスのかげだわ。」
僕はデルタと立ち話。
デルタが「カイ、明日で構わない。時間をつくって私のところに来るように。」
「わかった。そうするよ。」
横からドンクが「あれれ?2人は、知りあいか?
怪しいな、カイ。まさか・・・」
「ばーか。ドンク、何もないぞ。
あー見えてデルタは、かなりの年上だ。
おばさんに興味はないぞ!」
「ゴッン」ものすごい音でデルタのゲンコツが
僕の頭に落ちる。
「いたー!何すんだよ。
暴力反対!ギルマスは冒険者を大切に!」
壁に貼られたスローガンを指さす。
デルタが「カイ、聞こえたぞ。
私は、おばさんじゃないぞ、!」
「えっーとごめんなさーい。
なーんて、デルタは見かけだけは、僕と同じぐらいか女子高生って感じだよな。」
そういいなが、僕はドンクの背中に隠れた。
デルタの怒った顔が面白い。
「ハハハ。」
ギルドのお姉さんがカードをミナに持って来た。
「B級ライセンス更新、終了しましたよ。」
「ありがとうございます。」
ミナが「カイ、用事は終了よ。カイの家に行ける。」
やっぱり女の子は自分勝手な生き物だ。
自分の用事が済むと次へ進む。
A級のドンクがからむ。
「カイ、モテるな。何々、ミナとどこへ行くんだ?」
「僕の家さ。バル海ねこ。」
「俺も行く。」
「かまわないが。」
ミナがギッとドンクをにらんだ。
「空気の読めない男はモテないわよ。」
ドンクが「えっ?ミナ、なんか言った?」
「いや別に。」
「じゃあ、デルタまたな。」
ギルドを出た。
「なーあ、カイ、いったいお前は何者なんだ?」
「ただの冒険者だ。」
僕らは港の街を歩いた。
地形は前の世界、山下公園あたりと同じだから
僕にとってはわかりやすい。
“バル海ねこ”家に着いた。
ミナが「カイ、ここの子だったのね。いつも賑わっていて入りたいなこの店って思ってたの。」
ドンクも「いい店って聞いていたけど、俺様の場合、金がなくって入れなかったんだよな。」
ミナが「何、それ?」
店に入る。
「おかえりカイ。店、手伝っておくれ!」
「ママ、友達と一緒なんだ。」
姉貴のレナが「君達がカイのお友達ね。
君達はこっちのテーブルね。座って。」
食事を持って来てくれた。
「カイには、はい」とエプロンを渡し、
僕はカウンターに入った。
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