第4話 共有

戻ってからいくつか情報交換をしようという話になった。


「とりあえず私たちで一回ステータスを見せ合わない?」


その提案に僕はすごく驚いてしまった。

それもこれもそもそも相手に見せることができるのかっていう疑問と個人情報とかが載っているのに見せあっていいものかという戸惑いからだった。


「俺はいいけど空はあくまで他人だろ?そこまで一気に距離詰めんなよ。そのせいで何人かと友達になれそうで慣れなかったの知ってるぞ?」

「なんでそんなこと知ってるの!?そんなこと言わないでよ!」

「個人情報も書かれてるのに見せようとするのなんてリテラシーがなさすぎるんじゃないですか?」

「空くんなら別に見せても安心かなって思ったのもあるし、6歳差もあるんだから弟みたいなもんだしね。」


それにしてもあまりにもリテラシーがなすぎて他の人に騙されないか心配になるレベルで心配になるんだけどどうすればいいんだろうか?


「空、本当にこんなことを頼むは申し訳ねぇんだが、この愚姉と友達になって、管理するの手伝ってくれないか?」

「ちょっと深月!愚姉ってなによ愚姉って!それに管理とか言わないでよ!」

「深月さんも茜さんももう友達だと思っていたんで二人ができないことで僕にできることなら全然力になるんで頼ってくれていいですよ?」

「空くん………。すごく嬉しいよ!」

「それはありがてぇな、今後ともよろしく頼む。」

「はい、今後ともよろしくお願いします。」

「あれ?私だけ会話から外されてる?」

「ごめんなさい茜さん。少し話が立て込んでいて」


やっぱり深月さんは言葉遣いは少し荒いけど根は姉思いの優しい人ですごくいい人だと思った。

けど話をしている中でも茜さんは思ったことはかなりすぐに言うタイプのようで深月さんとの話に集中してしまって少し申し訳ないと思った。


「まぁ、いっか。とりあえず情報交換しよ!」

「そういえばステータスってどうやって見せ合うんですか?何かの紙にでも書き起こして共有するんですか?」

「実はね近くの人の話を聞いてたんだけどねステータスを開いたまま『開示(個人名)』って言うとその人だけに見えるようになるらしい。」

「じゃあ、実証してみるか。『ステータスオープン。開示、大空茜、黒瀬空』どうだ?これで見えるようになったか?」



名前

 大空 深月

種族

 人間

職業

 未設定

レベル

1

能力値

 生命 15

 耐久 18

 俊敏 12

 器用 12

 筋力 18

 魔力 5

 知力 10

 感受 10

スキル

 初級剣術

 初級棒術

 初級盾術



「はい、大丈夫です。ちゃんと見えています。僕も開示します。『ステータスオープン。開示、大空茜、大空深月』」

「じゃあ、私のも見せちゃうね。『ステータスオープン。開示、大空深月、黒瀬空』」


名前

 大空 茜

種族

 人間

職業

 未設定

レベル

1

能力値

 生命 14

 耐久 12

 俊敏 14

 器用 18

 筋力 12

 魔力 20

 知力 14

 感受 12

スキル

 初級回復魔術

 初級火系魔術

 初級水系魔術



「それぞれステータスに偏りができてますね。」

「そうだね。何が基準で決まっているんだろうね?」

「ステータスなんて言うからその人の元々の能力が元になってるんじゃないか?」

「確かに深月よりも私の方が頭いいしね」

「それ言ったら空の方が頭いいってことにならないか?」

「確かに!そんなに頭いいの?」

「そうですね。IQ で言えば140以上ですし、偏差値でも76を超えていますね。」


その言葉を聞いて姉弟はどちらとも大きく驚いた様子だった。


「それじゃあ小学校なんてつまらなかったんじゃないの?」

「そうですね一応卒業までは通っていましたけど、一年生の時に中学校の範囲の学習内容はすべて学び終わってたんで修了証書をもらえましたし3年生になった時には高校の範囲を学び終わって修了証書をもらってその後は先生に頼られながら他の同学年の人たちに教えてその代わりに先生が好きな学習をしていていいって言われてましたね。だから今年からは近くにあるA大学に通う予定でしたね。」

「すごい頭いいんだねしかも私たちが通う予定だった大学と同じだし…」

「そんなに頭がいいんだったらもっと上の大学に行けたんじゃないか?」

「先生にもそう言われて世界で一番難関の大学にも受けてみたんですけど、主席入学とかめんどくさいですし、外国に移住するのも嫌なんですぐ近くの大学に進学することにしたんですよね。」

「わぁ、想像以上に頭良すぎない?」

「それだったら確かに地力がこんだけ高くなってても納得できるな。」

「ちなみにそのための手続きを市役所でやるつもりだったんで書類とか持ってきてますけど見ますか?」

「いや、別にいいよ。わざわざお前が嘘つく理由もないと思うしな。」

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