第38話 どすけべ天使さま
雛森は俺の願いを叶えるかの如く、ブラウスのボタンを一つ一つ外してゆく。彼女のボタンが外れるごとに俺の心臓の脈動が高鳴っていった。
自己評価こそ極めて低い雛森だったが、周囲の評価は天使さまと評されるほどの超絶美少女が自ら衣服を脱いで、俺にご奉仕してくれるというのだから興奮しない訳がない。
雛森は脱ぎ終えたブラウスを机とセットになった椅子へ掛ける。そのとき見えたブラ紐と背中の柔肌が思わず息をのんでしまうほど堪らなく美しい。こちらに振り向いた雛森はスカートにブラジャー、首にリボンという出で立ちだった。
かなり大きなカップのブラなのに窮屈そうな感じがする……。
雛森が左手を後ろにやると、パチッという音がした。
本気か!?
俺の冗談みたいな性欲塗れの願望を真に受けて叶えようとしてくれてるのか?
こちらが焦っていると雛森は覚悟が決まっていて、ブラの紐を肩から抜いてしまっていた。肘で突起が見えないよう押さえていたが、圧迫されたはみ乳がとにかくえっちでヤバい。
「へ、変じゃ……ないかな?」
俺は語彙力を失い、雛森の問いにただ首を横に振るだけで精いっぱいだった。
「男の子に……おっぱい……見せるの、初めてだから……」
手からこぼれ落ちそうなくらい大きな雛森の乳房に充血が止まらなくなる。俺の全身の血が一点に集まっているかのようにぱんぱんに張っていた。
手ぶらで見えてはいけないところを押さえ、頬を紅潮させらながら俺の気持ちを最高に盛り上げてくる……。
こんなかわいい子が誰とも付き合ったことがないなんて、世の中おかしいと思った。
「私が唯一お姉ちゃんよりも勝ってるのがおっぱいなんです。ちょっとだけお姉ちゃんより大きいの……」
雛森は言ってしまって、恥ずかしくなったのか顔を両手で押さえたが押さえたことで俺の目の前に雛森の巨乳の全貌が露わになろうとしていたが、素早く隠したことで一瞬しか見えていない。
それでもフラッシュが焚かれたように俺の網膜に焼き付いた雛森の神乳の姿……。
芸術的なおっぱいを目の当たりにした余韻に浸っていると雛森が辿々しい手つきで俺のベルトのバックルを外し始める。
「ひ、雛森!?」
「じっとしていてください。じゃないと脱がせられません」
「わ、分かった。じゃあ……ヤりやすいように立つから……」
とは言ったものの俺も初めてなので、どういう姿勢をとれば雛森がパイズリしやすいのか分からなかった。
ベルト、ホック、ファスナーと順番に外されたことで制服のズボンが力なく俺の足下へと落ちた。あの清楚可憐の日本代表と言っても過言でない雛森が俺の膨張したパンツの前に顔を近づけている……。
く、臭くないよな……。
いや汗を掻いてるから、臭いかも!
「り、律香……ま、まずシャワーを浴びてからにシないか?」
「私は大丈夫。秀一さんの臭い……嫌いじゃないから」
いつもの雛森と違って、積極的過ぎない?
もしかして役に入りきるタイプなのか!?
そのまま雛森にパンツを下ろされ、思わず叫び声を上げてしまったあとは雛森になされるがままサンドイッチにされ、搾り取られた。
俺から溢れた欲情が雛森の気高ほどに白い肌を穢していた。兄貴のことが好きな雛森を征服してやったという気分と本当に好きな人にシてもらったことじゃないことに感情がぐちゃぐちゃになる。
賢者と化した俺がベッドの縁で休んでいると雛森が俺に迫ってきて、俺は後ずさりしてしまっていた。
「ひ、雛森……この先は兄貴と……」
んんっ!
言いかけたところで、キスで口を塞がれる。
「今は律香です。そして雄司くんは秀一さん。もし私のことがかわいそうだと思うなら、慰めて欲しいんです……」
雛森が俺の隣に横たわると豊満な乳房が揺れる。目が合うと恥ずかしそうに顔を背けたがまた俺のことが気になったのか彼女は俺と目を合わせて、頬を赤く染めていた。
「しゅ、秀一さん……私の初めて……もらって欲しいな」
雛森がベッドに仰向けで寝転んでいるところに、俺は四つん這いになったまま逡巡していた。
いやこれって、俺が雛森の処女を奪ってしまうことになるじゃん……。
雛森はそれでいいのかよ?
ずっと兄貴のこと、好きじゃなかったのかよ。
せっかく雛森が俺のどす黒く溜まった性欲をそのたわわに実ったおっぱいを犠牲に抜いてくれたというのに、俺ときたら賢者をすぐに愚者に戻していた。
「待って! 用意するから……」
雛森は俺のことを兄貴だと思い込んで、ヤル気まんまんだ……。
俺は鞄から秘蔵のアイテムを取り出し、親指と人差し指で摘まんで暫しの間、見つめていた。
まさかこんなにも早く母さんがくれた避妊具が活躍するときが訪れるなんて……。
〇.〇一ミリと薄さをアピールする包装を破くと半透明の輪ゴムに膜がついた物が現れた。
これはどっちが表でどっちが裏なんだろう?
人生初の避妊具装着に戸惑っていると……。
「雄司~! 帰ってきてんのかー? 誰か客連れてきてんなら、茶菓子でも持っていってやっから待ってなー」
ま、マズい!
母さんにこんなところを見られたら、なんて言われるか分かったもんじゃない!
「ゆ、雄司くん!? もしかしてお母さん?」
「ああ、雛森はここにいて。後は俺がやるから」
今更雛森にクローゼットへ入ってもらっても遅い。玄関に彼女のローファーが置いたままだから……。
なんとか取り繕り終えたところに母さんがノックと同時に部屋の扉を開けていた。
「邪魔すんぜー」
雛森の着替えはとても間に合いそうになく、彼女の制服をクローゼットに隠し、布団を被ってもらう。俺はというと下着をつけないまま制服を着ていた。雛森は口元を布団で覆い、目元だけ外に出している。
「あんだよ、女友だちだったのかよ。それを早く言えって。そしたら紅茶にしておいてやったのによ。つか大丈夫か? 雄司、女友だちが体調悪いんなら、付き合わせずに病院に連れてってやれよ」
「雄司くんのお母さん、ありがとうございます。ちょっと目眩がしただけなので、横になっていれば楽になりますので……」
「そっか、なら邪魔したな。雄司、足りなくなったらいつでも言いにこい」
「ありがとう、母さん」
ジャージにエプロン姿の母さんは、ことんと音を立ててローテーブルにコーヒーとお菓子が並べられたお盆を置いて部屋を出ていってしまった。
「ふう……びっくりした」
「うん……でも雄司くんのお母さん、いい人だよね」
「そう? 結構暴力的だから虐待で児相に相談しようかと思ってるんだけど……」
「だって、雄司くんのお母さん。気づいてたのに怒るどころか、認めてくれてたから……」
認める? 一体何のこと!?
雛森の視線がゴミ箱に注がれる。そういえば、母さんは「足りなくなったら~」とか言いながら視線をそっちに送ってた。
ゴミ箱の中にはアルミ箔の包装袋が開封済みの形で入っている……。
まさか足りなくなったら、っていうのは飲み物とかがじゃなくて、避妊具だったのか?
じゃあ認めるって、雛森とえっちしようとしたことかよ!?
―――――――――あとがき――――――――――
これで母公認の仲になりましたwww
あとはお若い二人でお楽しみください……。
健全に配慮したつもりだけど、また改稿するかも。
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