第13話 スキル確認。

「スキル:回復呪師ヒルーラーを会得しました」

「スキル:武器生成クリエイティーを会得しました」

 

 その声が頭の中で響いた瞬間、俺は自分の拳を見つめた。拳はすでに限界に近づいていて、何度も打ち付けた影響で、骨が軋み、痛みが走る。だが、不死者はまだまだ終わりが見えないほど湧いてくる。俺がいくら倒しても、次から次へと現れてくるのだ。


「くそっ、スキルを会得しても限界があるのか…」


 どうやら、スキルを会得するにも回数制限があるようだ。このまま無理に戦い続けても、俺自身が壊れてしまう。ここで一旦退くしかない。逃げることは決して恥ではない。むしろ、これは戦略的撤退だ。命を守るために引くべき時に引くのは、戦いを続けるために重要なことだ。そう自分に言い聞かせながら、俺はその場から離れた。


「また回復したら戻ってくればいいさ…」


 呟きながら、俺は走り出した。背後に迫る不死者たちの気配を感じながらも、なんとか距離を取ることができた。


 次の戦いに備えて、まずは武器が必要だ。拳で戦い続けるには限界があるのはもう明らかだ。俺の力だけでは不死者の大群には太刀打ちできない。そこで、ふと思い立ち、自分のスキルを確認することにした。いくつか有用なスキルを得ているはずだ。もしかしたら、武器を作り出すためのスキルも手に入っているかもしれない。


「さて、どんなスキルを手に入れたんだ…?」


 心の中で自分に問いかけながら、スキル一覧を確認する。スキルを得る感覚は、まるでゲームをプレイしているかのようだ。手に入れたスキルを使い、強くなり、次へ進む感覚。それに似た感覚を覚える。だが、これはゲームではない。幻想ではないのだ。これは現実だ。


「現実だ…」と、自分に言い聞かせるように何度も繰り返す。戦い続けることで、次第に感覚が麻痺しているのかもしれない。けれど、この世界で生き抜くためには、俺は現実を直視しなければならない。


「…よし、スキルを使って、まずは武器を手に入れるんだ」


 「ステータス」


 今回会得したスキルは?どうなってるかだが

 クソスキルはないだろうな?


  【奪う者グローヴ

 •効果: 攻撃した者のスキルを奪うことができる。

• パッシブ: 常時発動。  

  • 使用制限: 6回

  【転生者殺しどうぞくごろし

  • 効果: 転生者に対してダメージが2倍になる。特定の転生者スキルを無効化することが可能。

  • パッシブ: 常時発動。

  【鑑定者ウォッチャー

  • 効果: 対象の物品や相手のステータスを鑑定できる。隠された情報や能力も見抜くことが可能。

  • 使用回数: 無制限

  • 発動条件: 対象に集中し、「鑑定」コマンドを実行。

  【錬金術クラフティー

  • 効果: アイテムや素材を合成し、新たなアイテムを作成できる。ポーションや爆薬の生成が可能。

  • 使用回数: 無制限

  • 発動条件: 必要な素材と触れることで自動発動。

  【暗殺者デストロ

  • 効果: 一撃必殺の攻撃が可能。隠密行動中、攻撃力が3倍になる。気配を完全に消すことができる。

  • 発動条件: 隠密状態で攻撃する際に自動発動。

  【鍛冶師ガントレー

  • 効果: 武器や防具を作成・修理できる。素材に応じて武器の強化も可能。

  • 使用回数: 無制限

  • 発動条件: 作業台や道具がある場所で「鍛冶」コマンドを実行。

  【回復呪師ヒルーラー

  • 効果: 味方や自分のHPを回復することができる。状態異常も解除可能。

  • 使用回数: 5回(1日あたり)

  • 発動条件: 対象に触れ、

「回復」コマンドを実行。

 【武器生成クリエイティー

  • 効果: 自分の想像力に基づいた武器を生成することができる。武器の耐久値は生成者のレベルと比例する。

  • 使用回数: 3回(1日あたり)

  • 発動条件: 手のひらを前にかざし、「生成」コマンドを実行。

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