第13話:甘えたになるジョリー。

「ほんと・・・さっきジョリーが二階から降りてきたけど・・・してたんだ

僕たち・・・」


「まあ、好人、人様のお嬢さんになんてこと・・・」

「そのことジョリーさんの、ご両親はご存知なの?」


「ジョリーには親兄弟いないんだ・・・ずっとひとりだよ」


「あ〜そうなの・・・まあ・・・それは・・・」


「びっくりしただろうけど僕たちの関係も受け入れて欲しんだ」

「なにも犯罪犯してる訳じゃないんだから・・・」


千春さんは一応は納得したが悪魔とセックスして、それでタダで済むのか

と心配でしかたなかった。

でも、ジョリーのことも含めてコシュマールヴィルなんて世界があること

なんて信じられないことだったが、好人がそんなバカな嘘をついてるとは

思えなかった。


それよりも自分の息子が自分の知らない間に女性を連れ込んでエッチしてた

ってことの方がショックだった。


(まあ好人は悪魔と結婚できないとしても私も好人も、一生あの子(悪魔)と

暮らすことになるのかしら・・・ )


千春さんはこの状況に慣れるまで、しばらくかかりそうと思った。


それから、なにごともないかのように三人の生活が始まった。

意外とジョリーは規則正しい生活を送っていた。

日中は好人は就職活動に専念していたし、母親はパートに出ていたので、

昼間ジョリーは暇を持て余していた。


好人はジョリーのことが気がかりだったけど就職活動を休む訳にも行かなかった。


昨夜、寝る前に好人は自分のパジャマをジョリーに着せた。

男物のパジャマなんか着せると、ぶかぶか加減がめっちゃ可愛すぎるって

って好人は思った。

そのままやっちゃいそうになった。


ジョリーはパジャマの下に下着をつけてないからちょっとヤバい。

パジャマのままじゃ外に連れ出せないと思った好人はジョリーにトレーナーと

ジーンズを着せてスーパーになんか連れて行くと人前でも関係なく服を脱ごうと

するから好人はたじたじだった。

コシュマールヴィルでは普段から裸やマイクロビキニに慣れてるから、痒いとか

うっとしいとか言ってすぐ服を脱ぎたがる。


時間をかけて優しく説得してなんとか服は脱がなくなった。

ジョリーはトレーナーとジーンズを着ると人間の女の子と変わらなかった。

彼女は好人より手が短いから好人の服を着ると袖口から手がでない、それが逆に

彼女を可愛くしていた。


好人は就職活動のためでかけようとするとジョリーはイヤだって駄々をこねた。

好人の袖を引っ張ってイヤイヤした。


なんでかは分からないけどジョリーは人間界へ来てから人が変わったみたいに

イケイケの雰囲気が消えて甘えたさんになって好人にべったりだった。

もしかしたら好人の温厚な性格に感化されたのかもしれない。

人間も悪魔も環境になれていくもんだからね。


「あのね、ジョリーも向こうで学校へ行ってたんだろ?」

「僕だって、働かなきゃ食っていけないの・・・そのへん分かるよね?」

「だから、しばらく僕がいなくても我慢してくれる?」


「じゃ〜ハグして」


「はいはい・・・おいで・・・ハグくらい何度でも・・・」


「チューも」


「はいはいチューもね」


ジョリーは好人にをハグとチューしてもらってほんの少し機嫌がよくなった。

ほんの少しね。


「じゃ〜行ってくるから」


「あん、待って?・・・いってらっしゃいのチュー」


「うそ〜、今チューしたじゃん」


「さっきのは愛してるのチュー、これはおまじないのチュー」

「事故のないよう怪我のないよう・・・事が上手く運びますようにって」


つうかふたりのイチャイチャは千春さんに、まじ見られていた。


「キッチンのお母さんに見られてるし・・・」


「見られててもいいの・・・愛し合ってるんだから・・・」


「あなたたち、チューするのしないの、そこでイチャイチャしてたら時間の

無駄でしょ?」


そう言われて好人は早々にジョリーとチューして、出かけて行った。


「ハグとチューしたらエッチしたくなっちゃった・・・」


「まあ、そんなこと露骨に言わないの・・・今時の子は・・・」

「あなた・・・家の中でならまだしも、外でそう言う不謹慎なこと言っちゃダメ

ですよ・・・分かりました?」

「常識的教育が必要よね・・・あなた」


つづく。

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