第4話:晩御飯を食べに・・・。
ご飯を食べるレストランとやらはどうやらバスに乗って行くらしい。
なわけで、バス停まで行く道筋でジョリーは言った。
「私は好人のこと、気に入ってるからね・・・」
「もっと仲良くなれたらエッチさせてあげてもいいよ」
「え?まじで?・・・いつ?」
「そんなもの、何月何日にエッチさせてあげるなんて言えるわけないじゃん」
「もっと親密になったら・・・」
「エッチだよね・・・セックスのことだよね、いざとなってそれってアルファベットの8番目だよ〜、なんて言わないよね・・・」
「そんな低レベルなギャグ言わないよ」
「ファック、セックス、性交、交尾・・・あと放送禁止用語・・・そのエッチだよ」
「そんなに、いろいろ並べなくても分かるよ」
「もしかして、好人って童貞なわけ?」
「まさか・・・セックスの仕方くらい知ってるよ・・・今は彼女いないけど
前はいたし・・・エッチだってしたことあるし・・・」
「そ、まあそれって童貞に毛が生えたくらいでしょ?」
「じゃ〜逆にこんなこと聞いて、あれだけど・・・ジョリーって出会った男を
すぐに誘惑するの?」
「な、わけないでしょ、私だって貞操観念あるんだから・・・」
「私がいいなって思った男だけよ」
「私、案外、男にはうるさいんだよ・・・」
「好人とは、なんとなくだけど、出会い頭の運命って言うの?そう言うの
感じたからね・・・」
「好人は私に気に入られてよかったんだよ」
「じゃないと、人間界には帰るチャンスなかったんだから・・・」
「うん、ありがとう、それは感謝してる、うん」
「で?バス・・・いつまで待つの?」
「バスが来るまで」
「たぶん到着時刻とっくにオーバーしてると思うけど、まあまず時刻通りになんか
来ないから・・・」
「そんなので学校、遅刻とかしちゃわないの?」
「いいの・・・遅刻なんて日常茶飯事だから」
「いいかげんなんだね」
「ん〜まあ、それがこの世界では普通だから・・・」
「バス同士ですれ違ったりしたらバス停めて運転手同士が窓から顔出してなにか、くっちゃべってるから・・・だから時刻通りに来ないんだよ」
「だからって誰も文句言わないしね・・・」
そんな会話をしているところへ、すごい爆音で一台のバイクが近ずいて来た。
「お〜い・・・ジョリー・・・」
「おう・・・ドルガイル、相変わらず近所迷惑なバイクに乗ってるね」
ジョリーの名前を呼んだやつは、髪の長いキミの悪い男だった。
好人とジョリーの前にバイクを止めると、その男が言った。
「ジョリー・・・人間なんか連れて・・・そいつ食うのか?」
「うるさい・・・ドルガイルには関係ないでしょ・・・とっとと行けよ」
「ふん、食うのはいいけどその人間ミイラにするなよ」
その男はそう言ってニヤニヤしながらバカうるさいバイクで去って行った。
「誰、あれ?」
「同級生・・・」
「って言うかダチ・・・ドルガイルって言って、あいつは男の悪魔だよ」
「うん、どう見ても女には見えないよね」
「それより、食うって?・・・まさか・・・僕を焼いて食べたりしないよね、
そんなことしないって言ったよね」
「好人・・・人の言ったこと真に受けないの・・・あいつが言った「食う」
ってのは、ほらエッチするのかってことだよ」
つづく。
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