スマホを拾ったら魔法少女同士で殺し合えと言われた……いや俺男なんですけど
山田空
第1話スマホを拾った
俺の名前は山田 大成(やまだ たいせい)
平凡な顔に平凡な運動神経平凡な成績とよくも悪くも目立たないそんな存在それが俺
俺は幼馴染みである湊 伊織(みなと いおり)に呼び出されたのでショッピングモールに向かっている
男女で二人きりで買い物をするんだよもうそれデートじゃん
幼馴染みの湊伊織はピンク色の髪に派手な見た目をもつ女の子クラスのアイドルで彼女のことを好きな人は多い
ちなみにピンク色の髪は染めているからいわゆるギャルである
ギャルでありながらオタクに優しいため人気が高い
だが俺は幼馴染みだからあいつのことを女としてみない
そうあの時約束をしたくせに男女で買い物だからデートだあとか歓喜してたんだよな
やべえわバレたら怒られちまうな
でも男子高校生だから性欲がわくのは仕方がない事実みたいなものである
そんな言い訳を頭のなかでしていると黒いスマホが落ちていた
バキバキに割れておらずまるで新品みたいに置かれているスマホを見て拾って交番に届けてやるかと思った
だからスマホを拾ったのだが次の瞬間俺の目の前に不思議な光景が広がった
たくさんの岩が積み重なり一つの壁となっていてその壁の目の前に白い犬のような見た目をもつ可愛らしいぬいぐるみのようなものが空中に浮いていた
そして周りには恐らく20人ほどの女の子たちが妖精を囲っていた
「君たちに集まってもらったのは他でもない君たちに殺し合ってもらいたいんだよ」
おどおどしている青髪の女の子が手を挙げてこんな質問をした
「なんでそんなことをするんですか」
「なんで?そんなの面白いからに決まってるじゃん」
「……そうですか」
妖精は周りを見渡すとこんなことばを発する
「それじゃあ質問がないみたいだから魔法少女同士殺し合ってね」
俺は思わず頭を抱えた
やっぱりこれ湊伊織が参加するはずだったのに俺が間違えて参加しちゃったやつじゃん
いや湊伊織をこんなイベントに参加させないでいることができたからよかったけど
「あとちなみにいうと痛みはないから怖がらなくて大丈夫だよ」
「はあ?どうせ観客がいるんだろ痛くなければそいつらが喜ばないだろ」
ニタァとよだれをたらしながら妖精はこんなことばを発した
「いんや逆に痛みがないからこそ客は喜ぶんだよ痛いはずなのに痛くないっていう違和感に怯えながらそのまま死ぬやつもいるんだよ」
は?こいつの言葉が一語一句ヤバイと感じさされらる
「それに面白いことにさ痛くないはずなのに痛い痛いとかバカみたいに叫ぶやつもいるし」
その出来事を思い出すように妖精は笑う
まるで楽しかった思いでかのように白くて犬みたいな見た目だからこそより不気味さを際立たせる
「あとね魔法少女だけじゃなく悪魔とかもいるから殺されないように気を付けなよ」
「ちょっと待ってよ」
金髪でスラリとした体型をもつ前たしかコンビニで雑誌を読んだときに表紙になってたモデルだよな
女子高生モデルが妖精に向かって叫ぶ
「あたしたちがこれに参加する意味ってあるの?」
「うんまあ強制参加だから逃げ出したら殺されちゃうけど見せしめに死んどく?あああと景品だけど三つのお願いを聞いてあげるよ」
淡々と答えられて周りはより怯えていく
ああデスゲームが始まったのだと分からされる
スマホを拾ったら魔法少女同士で殺し合えと言われた……いや俺男なんですけど 山田空 @yamadasora
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