第81話
「あ、あ、えと、こんにちは!」
いやいや、私!!緊張し過ぎでしょ!!
若干恥ずかしくて、耳がじわりと熱くなる。
真正面から見た彼女は、やっぱり清楚で可愛くて、ああ、世の中の男性が憧れとする女性像そのもの、なんて思ってしまった。
外見も勿論の事、きっと彼女は内面も心清らかなのが雰囲気で分かる。
物凄い敗北感に襲われながら、早く行ってくれないかなと思っていると、彼女が嬉しそうに両手をパチンと合わせた。
「あなたが、“小春さん”ですね?」
と、彼女に名前を呼ばれたことに酷く驚きながらも、私はコクンと頷いた。
すると彼女は、花が綻ぶようにパァッと明るく微笑む。
「よくひー君や、その他の方々にもお話伺ってました!一度お会いしてみたいなぁって思っていたんです!あ、私は東城楓(とうじょうかえで)と言います!宜しくお願いします!」
なんか、イメージしていた大人しそうな彼女と違って、思いの外ハキハキと喋る彼女に少し圧倒されてしまった。
いやいや、それよりも、彼女の言う“ひー君”ってもしかして、もしかしなくとも……
………翡翠様、の、事?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます