第41話
「へー、係長がお坊さんとお知り合いだったなんて、意外ッスねぇ。信じる者は己のみ!って感じなのに、桜木係長ってお寺に来たりするんスか?」
藤森が余計な事を翡翠様に聞き始めたので、慌てて話しを遮ろうとすると、九条課長まで頷きだした。
「確かに、会社にいる時の桜木からは想像し難いな。」
二人の会話に冷や汗が背中を伝う。
あああっ!!もう止めてっーー!!
これ以上突っ込まれたら、翡翠様の前で藤森を蹴り飛ばしそうだ。いや、っていうか、もう蹴り飛ばしたい。
二人の会話を黙って聞いていた翡翠様は、少し不思議そうに頷いた。
「ええ。よくいらっしゃって下さいますよ。ですが、ここ二、三日はお見掛けしなかったので、体調でも崩されたのかと思っておりましたが、お元気そうでなによりです。」
そう言って穏やかに私に微笑む翡翠様。
まさか心配してくれてたなんてっ!と、舞い上がりそうになりながら、同時に、毎日のようにお寺に通ってるのが二人にバレてしまって、冷や汗が噴き出す。
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