第13話
あーもー、皆どれだけ翡翠様が好きなんだよ。
…なんて思う私も、その一人なのだけれど。
既に埋まってしまっている席を見渡して、項垂れつつも、ドキドキしながら確認する。可愛い人チェックだ。
参拝者の殆どの人が若い女性で、しかもみんな可愛いから困る。
その中でもたまに、目を見張るくらい可愛い人がいるから、非常に心臓に悪いのだ。
うわっ!っていうか、今日皆レベル高くない!?
翡翠様の好みが分からないから、いつ、誰が見初められるか分からなくて、なんだかソワソワと落ち着かない。
座れる席が無かったので、後ろの入り口付近に立って翡翠様が来るのを待っていると、パッとその場の空気が変わった気がした。
翡翠様が入って来たんだ…!
それまで聞こえていた小さな話し声も、全く聞こえなくなって、翡翠様の静かな足音だけが聞こえる。
翡翠様は極上に良い男だけれど、
ーーーきっと、それだけじゃない。
彼の纏う空気全てが澄んでいるようで、自然と惹きつけられるのだ。
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