第81話

約束の場所は、昔付き合ってた時よく待ち合わせに使ってた場所だった。


A駅の噴水広場の前。


七瀬と歩いていると、そこには既に文也が来ていた。

あー、なるほどね。だから七瀬は一緒に行く意味が無いって言ったのか。


文也の事だから、もし七瀬が遅れて来ようものなら置いていっていたかもしれない。


私達に気付くと、案の定、文也が『え?』という顔をした。



…うん、そうなるよね。

なんて言うつもりなんだろ?七瀬。


チラッと七瀬を見ると、以前見たブラック七瀬の笑みを浮かべていた。



「どうも。プレゼント選ぶだけだし、俺もご一緒させて貰ってもいいかな?」


「…別に、大丈夫ですけど、七美の事信用してないんですね?」



うわっ、ちょっと!!なんでそういう事言うかな!?


笑顔で言う文也からも、負けじと黒いオーラが出てる気がした。

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