８.ヤキモチ

ーーあれから、七瀬と特に連絡も何も取らずに、今日である日曜日を迎えてしまった。

あの日、必死に何か七瀬と会話をして誤魔化さなくちゃと喋っていたけれど、何を話していたか覚えてない。

普通にいつも通り別れたつもりだけど、もしかしたら七瀬は今日来ないかもなぁ、なんて思う。

まぁ、最初から七瀬と行くつもりでは無かったので、そろそろ出ようかなと玄関に向かう、とーー。

ピンポンーー。

部屋のチャイムが鳴った。

…？何だろう？宅急便かな？

ちょうど出掛けようとしていたので、インターホンや覗き窓から確認もせずにドアを開けると、ムスっとした顔の七瀬が立っていた。

「アンタ本当、警戒心ゼロね！インターホンくらい使いなさいよ！」

初っ端から怒られてしまった。けど、あの日の気まずさは感じない七瀬の態度に、ホッとしてしまって、ついヘラっと笑ってしまった。

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