第64話
でも、吉田さんのそれって普通じゃないかな?と思った私はどうやら甘かったらしい。
美女軍団のガールズトークが一気に盛り上がった。
「なるほど。朝の誰もいない時間の二人きりを狙った訳ね?」
「あら、大人しそうな方なのに、中々大胆ですのね」
「そっかー、だから今朝七瀬っち、吉田ちゃんの事弄り倒してたのねー。七瀬っちは気付いてない感じだったけど、吉田ちゃん朝からヤケにテンション高かったんだよね〜」
「でしょ?でしょ?受付仲間の子が言ってたんだけど、二人で朝外のテラスでコーヒー飲んでたらしくて、結構良い感じだったって話してたんだよねー」
みんなの楽しそうな会話に付いていく事が出来ない。
吉田さんは、七瀬と確かに仲が良いな、とは思ってた。けど、七瀬の事を知っているし、恋愛感情云々は無いものと思い込んでいた。
まさか、七瀬の実態を知った上で好きだなんて思いもしなかった。確かに、今までもそういう子が何人かいて、七瀬によく告白していたけれど、その子達と吉田さんは何か違う気がした。
実際、二人は仲が良いし、彼女は七瀬に好かれてる。
七瀬は恋愛感情では無いと言っていたけれど、そこの部分が今までの子達とは大きく違っていて、なんだか私の心が変な焦りで掻き乱される様な気がした。
何、コレ。今まで、こんな気持ちになったことなんてなかったのに。
私は、自分の気持ちの変化に戸惑って付いていけないでいた。
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