「おはよ。あれ？武藤君今日会議じゃなかったの？」

「え？あー、会議は月曜の朝に変更になったんだよ。昨日の夕方になって、三嶋部長達が出張先から戻れなくなったみたいでさー。急遽ね。何で？」

「あ、いや、ちょっとね。」

なんか、七瀬が嘘ついてるとかって訳じゃないんだろうけど、なんか気になった。

仮に嘘だったとしても、私には関係ない事なのに、何だろう…？この心が騒つく感じは。

それに加えて、今朝吉田さんと仲良さげだったのも私の中のザワつきを大きくしていく。

ダメだ。一旦、七瀬の事は頭から切り離そう。

私は昼の時刻を告げる会社のチャイムが鳴るまで、無心に仕事に集中した。

お昼は、食堂に行くと大概美香達がいる。

七瀬は営業だから、そのまま外で食べる事が殆どで、お昼は一緒に食べた事がほぼ無い。

今ばっかりは、それがかえって何故か良かったと思ってしまう。

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