第57話
ゔっ、やっぱ、私まだ変だ。
七瀬が近付いてくる姿に、変に緊張してドキドキする。
ソワソワしていてもたっても居られなくなった私は、美香に早口で伝えた。
「ゴメンっ!私朝一で部長の所に行かなきゃいけないんだった!先行くね!?」
「え、そうなの?って、七美っ…!」
美香が話している途中で、その場から逃げるように駆け出した。
ゔぅ、絶対みんな変に思ってる!けど、私自身が昨日から変なんだからしょうがない。
なんか思春期の中学生みたいな行動に、恥ずかしさを感じて後ろを振り返ることも出来ない。
今ばっかりは、私二課で良かった。なんて思う。
一気に3階まで階段で駆け上った私は、自分の席に肩で息をしながら着くと、営業が数名、既に外出中の札になっている事に気付いた。
あれ?やっぱ今日、会議終わるの早かったんだなぁ、なんて思っていると、私の真向かいの席の武藤君が「おはよー」なんて呑気に声を掛けながら鞄を持って出社してきた。
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