第37話
「また今度違う合コンに誘ってあげるからさ♪」と、美香がニッと笑って言いながら、二人でトイレを後にした。
七瀬が言ってた通り、美香って本当合コン好きだなぁ。
その場のノリとか空気が好きって人いるけど、そういう類いなのかもしれない。
少しだけ緊張しながら、美香の後に続いて部屋に戻った。
「七美、急用出来たから帰らなきゃ行けないんだってー」
美香の声に、一瞬部屋がシンとなる。
そうだよね、来て早々帰るなんてみんな良い気はしないよね…。
けど、「本当、ごめんなさい」と私が頭を下げると、すぐにみんな気にしないで、と声を掛けてくれる。…ただ一人を除いては。
「じゃあ、俺、駅まで送るよ。」
そう言って立ち上がったのは、文也だった。
勿論、私だけじゃなくて、みんなビックリしてる。
文也を避ける為に帰るのに、文也に送って貰うことになるなんて、美香も予想外だったのだろう。
物凄く驚いた顔で文也を見て、気まずそうに私に視線を移した。
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