第31話
どういうつもりなのか、文也の意図が全く分からない。
出会いを探しに来ているのであれば、他の子座らせた方がいいに決まってるのに。それに、文也の性格からして人見知りだからって訳ではないし…何で?
ってか、文也がM商事だって事、すっかり忘れてた。
社会人になって、割と直ぐに別れたからかもしれない。
それにしても、エリート一課にいるって事は、この一年でだいぶ昇進したんだなぁ、なんてぼーっと考えていると、目の前にグラスが差し出された。
「え、と…、」
「七美、カシスオレンジ好きだったろ?」
「あ、ありがとう。」
文也がグラスを差し出しながら、ニッコリと私に微笑んでくるから、反応に困る。
美香の仕切りで乾杯がされてから、他の人達はみんな楽しそうにワイワイしているのに、何故か私は、文也と雰囲気的に二人きりにされてしまった。
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