第12話

私が食い入るように腕時計を見つめていると、七瀬が突然腕時計を外しだした。



あ、見られるの嫌だったのかな…?



申し訳なく思いながら視線を外すと、突然目の前に腕時計を差し出された。



「見ても良いわよ?コレ。」



突然の申し出に驚きながらも、実際に近くで見たかった私は、「いいんですか!?」と、腕時計を満面の笑みで受け取った。


ああー!!やっぱり可愛いっ!!12と6の数字の部分だけ金色のテディベアになってるとことか、長針と短針に小さな銀色のテディベアがしがみ付いてるとことか、もう、全部可愛すぎるっ!!


私が無言でニヤニヤしながら見つめていると、七瀬が噴き出した。



「あなた、このブランド知ってるの?」



その七瀬の一言から、私のアキューパディントに関する熱い熱弁が始まった。


どうやら、七瀬もこのブランドの大ファンらしく、私達は一気にブランドの話で盛り上がった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る