第4話 告白の後

告白した後2人はなんとも言えない空気感の中でその日を終えた。

告白してから3日たったお昼の13時。僕は家でゆっくりテレビを見ていた。するとスマホが震えた。すぐに確認をすると楓からの連絡だった。「良介くん、今日の夜大丈夫?」(もしかして告白の返事か…?)そう思った僕は「特に予定は無いよ」と送った。

その日の夜、僕は待ち合わせ場所に向かった。するとそこには楓の姿があった。(集合30分前なのに相変わらず早いな)と思った。「お待たせ。結構待った?」と僕が聞く。「ううん!全然待ってないよ!」「ところで今日はどうしたん?」「今日は3日前に告白してくれてまだ返事してなかったから今日しようかなって…!」やはり告白の返事だった。僕のドキドキはさらに増す。「それで、僕と付き合ってくれますか?」まさかもう一度付き合うという言葉を言うとは思っていなかった。「実は告白された時、松田くん(僕の友達のM)と付き合っていたんだけど良介くんの方がデートの進め方とか上手だったから別れてきた!」と楓が言う。「つまり?」もう確信したのか興奮が収まらない僕。「よろしくお願いします!」その言葉を言われた瞬間、夢の中にいるような感覚だった。あわてて「こちらこそよろしくお願いします!」とお互いに照れながら無事、告白は成功したのであった。

次の日の朝、僕はMに告白が成功したことを伝えた。「まじか!恋愛経験ゼロのお前が成功するとはな!」やっぱり半分ふざけてお祝いをしてくれる。しかしその後Mの顔が少し暗くなった。「俺実はな、昨日彼女と別れたんだ…」そういえば昨日楓が「実は告白された時、松田くん(僕の友達のM)と付き合っていたんだけど良介くんの方がデートの進め方とか上手だったから別れてきた!」と言っていた。僕はなんだか申し訳ないつもりになっていた。「そうなんだ。それは辛いね。」無理やり慰めの言葉を探す。「そういえば誰と付き合ったんだ?」ふとMが質問する。(どうしようか、この空気感で楓と付き合ったなんて言えたものではないな)と僕は思う。しかし言うしか選択肢がない。僕はしぶしぶ「隣の高校の藤咲 楓っていう子だよ。」と言った。するとMの顔は怒ったように見えたが全くの逆であった。Mは「そうか、お前と楓が付き合ったんだな。なら俺は完敗だ。お前の方が断然に楓と似合っている。くれぐれもあいつを悲しませるんじゃないぞ!」そこことを言われたのと同時に(こいつは優しすぎる。本当に人間なのか?)と僕は少し疑った。

僕と楓は付き合ってからほぼ毎日学校の帰りに公園に集まって話すようになった。ある日の帰り、いつも通り僕と楓は公園のベンチで話していたのだがふと楓が「なんで私の事好きになったの?」

第5話へ続く

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