黒崎 誠、十五歳
第17話
姓は黒崎、名は誠。
ぴっちぴちの十五歳。
身長170㎝以上、黒髪茶眼。
生まれも育ちも日の本ニッポン。
趣味、武道全般極める事。
顔も性格も、周りからよく男前と言われますが。
性別、正真正銘女の子。
小さいけどオッパイあって、男に付いてるモン付いてない。
生まれた時から、女の子。
そんな俺はただ今、
絶賛お説教中であります。
「お前には前から危機感ってもんがねぇ!
年頃のオンナが男に抱きついたり、平気で裸見せたりすんじゃねぇっていつも言ってんだろーが!!」
「マッパじゃないよ俺、ちゃんとタオル巻いてたじゃん。」
「口答えすんじゃねぇ!!!」
額にピキピキと血管を浮き立たせ、仁王立ちの三鷹さん。
寝間着のスウェットに着替えた俺は、その前でがたぶると震えております。
長年の条件反射で、何の違和感もなく正座。
怒った三鷹さんは鬼よりも般若よりも恐いのです、はい。
「大体自分のこと『俺』っつうなって何度も言っただろが!だから男に間違われんだお前は!!」
あ、でも待った。
これには反論。
口答えするわけじゃないけど、これに関しちゃ俺にだって言い分があんだから。
だって、しょーがないんだもん。
「今更無理だよ。
小さい頃毎日三鷹さんに集会に連れて行かれて、皆の口癖が移って抜けなくなっちまったんだもん。」
コレでもだいぶよくなった方だよ。
俺がそう言うと、三鷹さんは黙るしかなかった。
俺がまだ小さい頃。
夜、母さんが働きに行って一人だった俺をこっそり遊びに連れ出してくれてたのは三鷹さんだ。
その頃はまだ三鷹さんも会社を継いでなくて、いわゆるヤンチャをしてた時期。
当時三鷹さんは、かなり強いチームの初代総長やってて。
そして俺はそのチームの溜まり場に、よく連れてってもらってたんだ。
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