俺の…秘密?

第14話

時刻は十時近く。


黒ベンツをブイブイ飛ばし、三鷹さんの高級マンションに無事到着。



運転手さんとは下でバイバイし、ホテル並みに広い一階のロビーを横切りエレベーターに。


三鷹さん専用のカードキーで一気に最上階へと上昇。

ポーンという音と共に扉が開けばそこはもう三鷹さんの家。



玄関とは思えないエントランスホールが俺たちを出迎えた。


…いつ見ても広っ。





「何してんだマコ、さっさと入れ。」



「あ~い。」




おっじゃましまーす。














パチパチと油の弾ける音。


食欲のそそる匂いが鼻を刺激する。



そわそわうろうろ。


めちゃ広いリビングにある、めちゃ広いシステムキッチン。

そこでただ今、晩飯の支度の真っ最中です。





「うわあ、美味しそー。」



「あんま顔近づけんなマコ、油跳ねて火傷すんぞ。」




そう、三鷹さんが。


久しぶりに会ったから、手料理をご馳走してくれるってさ。ラッキー。



カラスの行水並み短いお風呂を済ませた三鷹さんは、すでにスーツから部屋着にチェンジ。



Tシャツに下はスウェット。

黒のエプロン付けて、菜箸片手にお料理中。


うん、めちゃ格好いい。

三鷹さんが料理してんの見てるだけで楽しい。

その姿がすでにごちそうです。



しかし十代の身体は正直。

肉が焼ける匂いに腹の虫が暴れ出す。





「熱っ。」



「バカ、横から摘むな。大人しくしてろ。」




だって、めっちゃ美味しそうだったんだもん。

唐揚げ、揚げたてをゴチです。


あ、炊飯器が湯気を出してる。

もうすぐ白米も炊けるっぽい。





「お前も先に風呂入って来い、上がったらすぐ飯だ。」




はーい。

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