『私が、凛くんに会いにいくから…家で待っててくれる？』

【……イヤだ、だって柚ちゃん泣いてるよね？泣いてる柚ちゃんを一人で歩かせたくない。迎えに行くから場所教えて、お願いだからっ】

『もう、凛くんちの近くに居るの…待ってて』

真琴の家から凛くんのお家は本当に近い。だから待っててって言っているのに。

【……外で待ってる。電話繋げたまま…ね？】

なんて、ほんとに─…どうして凛くんは、、

私なんかのために、そこまでしてくれるの？

『……あの人のケガ、大丈夫だった？』

【うん、ただの擦り傷…消毒して絆創膏を貼る程度。すぐに治るよ、傷が残ったりはしない】

『そっか……よかった。』

凛くんの顔を見たらきっと聞けないと思ったから、今聞いておこうと思った。

『今度あの人に会ったら、ちゃんと謝るね』

ケガをさせたことについては…私が悪いから、それだけは謝ろう。誰の為でもない、凛くんの為に─…

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