第66話
「何でって─…それはっ、、」
「─…颯くん、お待たせ」
颯くん…っと言って、大学から出てきた女を見て、泣きそうになった。今すぐ逃げ出したくなった。
一歩、後ろに後ずさったとき…颯二の隣に立ったその女が私の存在に気が付いたみたいで、
「……っあ…お久しぶり、です」
なんて、よく言えたもんだな?
この女は…私と颯二がまだ付き合っていた頃に颯二と関係を持っていた女…つまり浮気相手。
この人と颯二が未だに続いていたことに少し腹が立ったが、そんなことよりも私としては…凛くんと同じ大学にこの女が居るということの方が衝撃的だった。
「……
「ええー…嫌だよ。元カノさんと何話すの?」
「いーから、直ぐに済むからさっ…」
有沙と呼ばれた女は…小声で文句を言いながらも私たちから少し距離を置いて離れた
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