第64話
しかし─…
お泊まりの日、メガネをかけたまま眠ってしまった凛くん。気遣って…風間がメガネを外してくれていたと凛くんは言っていたけど。どうやらその時、風間に凛くんの宝石ビジュアルがバレてしまったみたいだ。
そして、風間洋二という人間は…本気で私と凛くんを別れさせたいみたいで、、
週明けの月曜日──…
【お昼、勉強の息抜きに友達とドッジボールしてたら顔面にボールが当たってメガネ壊れちゃった…風間が一緒にメガネ屋行ってくれるらしいから、メガネ新調してくるね!だから会えるの夜になりそう…ごめんね、柚ちゃん、、】
凛くんから、珍しく長文がきたなぁっ…っと思っていたらとんでもない内容が書かれていて、思わずスマホを落とした。
「ん?柚希、どしたの?」
休憩時間…隣の席でお菓子を食べながらスマホをつついていた真琴が、私の様子に気付いて声をかけてくれる
…っが、それに答える余裕などない。
メガネ屋に風間が同行するなんてっ、絶対にヤバいセンスのメガネを選ばれるに決まっている
いや、ヤバいセンスっというのはこの場合─…凛くんに似合う、いい感じのメガネという意味を指す。しかしながらいい感じのメガネなんて選ばれてしまっては困るのだ。
髪をスッキリさせられてしまった今、凛くんの美しいお顔を隠すものは…あの昭和感漂うメガネしかなかったのに、、
『……ごめんっ、今日早退するっ!!』
「……っえ?!なに、どーしたのっ?!!」
『凛くんに忍び寄る魔の手を、排除してくる』
「………は?!!」
キョトンとして固まってしまった真琴を放置して、美容学生特有の大きな鞄を担いで─…急いで学校を出た
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます