第63話

「─…不安にさせてごめんっ。でも俺には柚希だけだよ。誓える、本当に…キミ以外の人を好きになるなんて有り得ないって、断言出来る」





あぁ…なんてことだ。尊すぎて苦しい。一言一句、聴き逃したくない。全て録音しておいて、後から何十回も再生して聞きたい。





『凛くん……かわいい。』



「可愛いのは柚ちゃんだよ。泣かせてごめんね…お詫びに今日はお昼、ご馳走させて?勉強は休む。今日は柚希の為に…一日を使いたい」






凛くんが呼ぶ"柚希"という響きは、私の心臓をズキューンっと撃ち抜いてくる。自称芋砂スナイパーの凛くんは、安全地帯から私のハートを狙い撃ちし続けてくるので…ライフが持ちそうにありません。





『その前に、一睡も出来なかった私の添い寝のお付き合いを…よろしくお願いします』





ギューっと、抱きしめる腕に力を込めてそんなオネダリをしてみせると、、




「今度は俺が一睡も出来ない番だねっ//」





なんて言って謎に照れている凛くんが可愛すぎて─…抱き着いていた身体を起こし、不意をついてチュッと触れるようなキスをすれば、、





「だっ…だからっ!そーいうのはダメだよ//」





顔を真っ赤に染めて、私の肩に顔を埋める凛くん。今日も凛くんはピュアでウブで…可愛い。

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