第59話
インターホンのモニターに映る、大好きな凛くんの姿を見て─…堪えていた涙がブワッと溢れ出して止まらない。
──…凛くんが、会いに来てくれた
『……もしもしっ、』
震える声で電話を受け取った私に、電話の向こうの凛くんは焦ったような声色でっ、
【もしもしっ、柚希っ?!ごめん、寝てた…?いまマンションの下に居るんだけど、鍵開けてもらってもいい?】
柚希…なんて、呼び捨てで直接呼ばれたのは初めてだ。どうしてそんなに慌ててるの?なにかやましいことでもあるの…?
オートロックを解除して、凛くんがマンション内に侵入することを許した。すると「ありがとう、会いに行ってもいい?」なんて今更だろ…っと思いつつも、、
『いーよ、待ってるね』
凛くんを拒否することなんて出来るはずもなく、玄関を飛び出し…エレベーターの前まで迎えに走った
ゆっくりと目の前で開いたエレベーターのドア。中から出てきた凛くんが一瞬驚いたような顔をしたのが見えたけど、そんなものは無視して、ギューっと抱き着いた
「っゆ、柚ちゃんっ??!」
『──浮気者っ、大っ嫌い!』
嫌い…っと言いながら、回した手に更に力を込めてギューっと凛くんを力いっぱい抱きしめる
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