第50話

仕切り直して、二人でカフェに入る





ボサボサ頭にシフトチェンジした凛くんは、お店の人からも周囲のお客さんからも冷ややかな目で見られているが─…私としてはそれがとても心地よかった






「柚ちゃん、なに頼む?もう夕方だもんなぁ…ご飯食べて帰る?」




周りの目など気にせず、メニューを広げだした凛くんを見て…可愛いなぁっと思いながら『パスタセットにする』っと指させば、、





「じゃあ俺も同じのにするっ!」




って…凛くんは基本私と同じものを注文する。自分の食べたいものを注文すればいいのに…って前に一度言ったことがあったけど─…





【柚ちゃんが食べたいものが、俺の食べたいものだから。同じでいいんだよっ…】





なんて可愛すぎる答えが返ってきて悶えたのをよく覚えている。





「……あれ?凛くんじゃん?」





──凛くん、




っと呼ぶ第三者の声が聞こえて、凛くんが振り向くよりも先に私が声の主を見つけた





………初めて見る顔だな。大学の友達かな?

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