第46話
『へぇ…そーなんだ。大変だったね、凛くん』
勝手に髪を切られたなんて、許さない。もちろん悪いのは凛くんじゃない。─…風間 洋二だ
絶対に許さないっ。必ず奴には私が制裁を与えてやる…大事にしていた凛くんを、勝手にプロデュースされたんだ。──許せるわけが無い。
「……柚ちゃん、怒ってる?」
『─…なにが?別に怒ってないよ』
「俺…やっぱり変かな?なんかさっきも知らない女の子達に囲まれてっ…からかわれたんだけど、」
───からかわれた?
「連絡先聞かれたり─…彼女がいるかとか聞かれて…怖くなって俯いてたんだけど…その後柚ちゃんを見つけてっ、すごく…安心した」
あぁ…なんてことだ。
凛くんの良さが早くも伝わってしまっている
『………変なの、凛くん。女の子に話し掛けられるなんて…変だよ。変だから話しかけられるんだよ。前までの凛くんならそんなこと無かったでしょ?』
──…許して、凛くん。
「ほんとだね、やっぱり柚ちゃんの言う通りだった…あーあっ…早く髪伸びないかな?明日から毎日帽子被ろうかな?」
嘘をつく私のことを、どうか…許して。
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